《研修医ブログ》ツカザキ病院 研修医の方との交流

研修医ブログ
こんにちは。研修医1年目のKです。

他の方の研修医ブログを見ていたら、旅行の思い出だったり、よくわからない言葉を引用していたり、学生の方々に向けて緊張を和らげる方法を書いていたりと皆さんの個性があふれる素晴らしい内容だと思います。
私は研修医ブログを書く上で特に内容が思いつかなったので、最近の日常に関して書いていこうと思います。

今年は10月からツカザキ病院の研修医2年目の先生方が当院で小児科や産婦人科の研修をされております。それをきっかけにツカザキ病院研修医の先生方と飲み会やサウナやアウトレットに行くなどの交流があったりしました。他の病院の研修の話を聞くのも新鮮でよい刺激にもなったと思います。

私も来年はツカザキ病院の脳神経外科、循環器内科で研修させていただく予定です。慣れ親しんだ病院を離れて研修することは涙があふれそうな気持ちになったため、同期を巻き込んで一緒に行ってもらえることになりました。思うがまま文章を書いていたら、いい感じの文字数になったと思うのでこれくらいで終わりにしようと思います。

当院での研修生活に関しては実際に見ていただく方が分かりやすく、ご自身がどのように研修していくのか想像しやすいと思います。当院に興味をもった方、興味はないもののこのブログをわざわざここまで読まれた方はぜひ一旦は見学のメールをお送りいただけると幸いです。お待ちしております。

【事務局ブログ】聖フランシスコ会 第25回 研究発表会が開催されました

こんにちは。臨床研修センター事務局です。

先日11/9(土)に聖フランシスコ会 第25回 研究発表会が開催されました。

研究発表会では医療・看護・介護・福祉の更なる質向上を目指して多職種からの発表が行われ、

全体では16演題そのうち研修医は3名が発表をしました。

持ち時間は1人あたり発表7分質疑応答3分の計10分です。

3名とも堂々とした発表でした(^^)

コロナ禍で一時は休会となったため開催は5年ぶりでしたが、

研究発表会を通して各部署での取り組み等を知ることができ、とても有意義な時間でした。

 

そして、最優秀賞、病院長賞、研修医最優秀賞が選ばれ、後日に表彰式が行われました。

表彰されたみなさま、おめでとうございます。

来年の開催も楽しみです。

ここ最近、急に冷え込むようになりました。

みなさんも体調を崩さないようお気をつけてお過ごしくださいね。

【事務局ブログ】輪状甲状間膜切開研修を実施しました。

こんにちは。臨床研修センター事務局の古和です。

11月5日(火)に救急・災害医療委員会主催でDAM【Difficult Airway Management】研修を実施しました。

インストラクターは耳鼻咽喉科医師/麻酔科医師、ファシリテーターは看護師/臨床工学技士です。当院は多職種が研修医の育成に携わります。

『輪状甲状間膜切開研修』の目的は、知識として熟知し、実施においては必ず麻酔科医など手技に熟知した医師の応援を依頼することを認識することです。
正しい知識と手技を習得することで、気道緊急の状態になった時の患者の状態評価や安全で適切な気道確保の方法の選択、そしてヒト・モノ・場所の選択をどのようにすればよいかを学びました。

その他にも『i-gel挿入』『骨髄注』の手技トレーニングも実施しました。

1年次生必修、2年次生希望者受講に位置付けている本研修ですが、2年次生も全員が受講を希望し、質問が飛び交う活気のある研修会となりました。

当院では侵襲的手技の習得を積極的に行っています。気管挿管やCVカテーテル挿入に関しては、麻酔科研修中に研修医自己評価/指導医評価を基に認定制度を導入しています。
手技に不安があれば敷地内併設のシミュレーションセンターで研鑽を重ねることができます。

病院の雰囲気や充実した研修環境を重視される方、是非見学にお越しください。
お待ちしております (˶′◡′˶)♪

《指導医ブログ》呼吸器内科医の現状について(呼吸器内科 副部長Dr.中島)

皆さんこんにちは。姫路聖マリア病院 呼吸器内科 中島です。
最近、臨床研修終了後に呼吸器内科を選択する先生が最近少ないです。なぜ少ないのでしょうか。呼吸器内科医が現在おかれている現状について説明いたします。
日本呼吸器内科医の不足は、医療現場の重要な課題です。 特に呼吸器内科は高齢化の進展や感染症の増加といった状況において非常に必要が高い分野ですが、その数が現在十分に確保されていません。

1. 高齢化による呼吸器疾患の増加:日本は超高齢社会であり、年齢とともに増加する慢性閉塞性肺疾患(COPD)や肺炎、肺がんなどの呼吸器疾患が急増しています。また、慢性疾患としての喘息や、感染症としての結核、インフルエンザ、さらには新型コロナウイルス感染症(COVID-19)など、呼吸器内科の専門的な対応が必要なケースが増えているため、呼吸器内科医のニーズが非常に高まっています。

2. 医師全体の偏在とキャリア選択:地方では医師全体が不足している上、都市部への集中が進むため、特に地方での呼吸器内科医の不足が深刻です。また、他の専門分野と比べて内科医自体の収入がやや低い傾向があることも、呼吸器内科医が少ない理由となっています。

3. 呼吸器内科の負担と専門性の高さ:呼吸器内科医は患者の緊急対応を求められることが多く、夜間の呼び出しや長時間勤務が避けられません。特に新型コロナウイルス感染症の流行時には呼吸管理や集中治療が必要な患者が増加し、これが医師の負担をさらに増大させました。また、呼吸器内科は専門的な知識とスキルが必要で、特に集中治療や呼吸管理には高度なトレーニングが求められます。このため、一般内科医が呼吸器内科医を兼任することが難しく、さらに医師不足が進んでいるのです。

4. 感染症リスクの高さ:呼吸器内科医は感染症の患者と接することが多いため、他の分野に比べて感染リスクが高いという恐怖もあります。また、感染防止のための厳重な管理が求められ、診療効率も低下するため、労働環境がさらに厳しくなっているのが現状です。

現在の課題としての呼吸器内科医の数を増やすには、研修や教育の強化が必要ですが、医師全体が不足している状況では教育リソースが十分に確保されていないこともあります。また呼吸器内科の専門医資格を取得するには高度な訓練が必要で、教育体制の充実が不足していると、新たに呼吸器内科を志す若い医師が減って大変になっています。
呼吸器分野は非常にやりがいがあり、ぜひ皆さんに興味を持ってほしいです。今後臨床研修をされる上で、ハードワークな呼吸器内科医の先生方の働き方がよい病院ほど、働きやすい病院としての指標になると思います。病院見学の際などは、一度呼吸器内科の先生とお話をされると、その病院の現状がわかり、研修先の病院の一つの決め手になるかもしれません。最後に、一人でも多くの先生方に呼吸器内科に興味をもってもらえるように当院も頑張っていこうと思います。是非一度病院見学に来ていただき、一緒にお話をしましょう!

【事務局ブログ】マッチングの御礼と院内保育所のご紹介

こんにちは。臨床研修センター事務局です。
昨日10月24日(木)はマッチング発表日でした。
発表は14時にも関わらず朝からソワソワしていましたが無事に6名フルマッチでした。ありがとうございます!
来年4月に新入研修医のみなさまにお会いできることが楽しみです。

さて、少し前に娘の七五三の写真撮影へいってきました。
ドレス&着物選びにヘアセット、初めてのお化粧に親である私もワクワク♪普段と違うおすまし笑顔で、上手にポーズ!楽しい時間を過ごしました。
あらかじめ購入する写真の枚数を決めていたのですが、撮影された写真を見るとどれも欲しくなってしまい、結局追加で購入しました。いろんなパターンで撮影してもらえるので、選びきれなかったです(^^;)

(スタジオ以外では静止画撮影OKでした)

話は変わりますが、当院では院内保育所(生後3ヶ月~3歳未満まで)が敷地内にあり、私の娘は1歳から利用しています。朝は保育所に預けたら職場はすぐそこ&仕事終わりのお迎えも楽々です。保育所は建物が新しくなったばかりで、とても綺麗ですし園庭もあります♪保育所では室内遊びや色塗り、絵本を読んでもらったり園庭で遊んだりと楽しく過ごしているようです。娘は保育所に入ってすぐのころは日中に熱がでてしまうことがあったのですが、保育所⇔職場がすぐなのでそんなときのお迎えもスムーズでした。

(お迎え後、保育所横にて。雨降りでもないのに傘&長靴です)

そして、小学6年生までは病児預かり(月~金曜8:30~17:00)があり、こちらも利用したことがあります。病院内で預かってもらえるので安心して仕事をすることができました。いざというときに心強いです(^-^)

当院の過去の研修医の先生のなかには育児をしながら研修を修了された先生もいます。院内保育所や病児預かりがあることでライフプランの変化にも対応しやすいのではないでしょうか。

個別見学のお申込みは随時受付中です。お気軽にご連絡ください。お待ちしております☆彡

【事務局ブログ】朝活とモーニング

こんにちは。臨床研修センター事務局です。

私は医学生の皆様が見学に来ていただく際にメールでのやり取りや見学の最初に案内をさせていただいております。夏休みが終わり、見学生が減り、少し寂しい今日この頃。
病院長や指導医の壮大なブログや、研修医の楽しそうなブログの後にちっぽけな内容ではありますが、姫路に研修医として来ていただいた際にはちょっとした楽しみもありますよということが伝わればいいなと思い書かせていただきます。

私の最近の楽しみは朝活で、姫路近辺はほどよく田舎なので早朝から自然を散策したり、写真を撮ったりした後にモーニングを食べに行きます。起きるのがしんどい時もありますが、朝早くから活動すると、本当に人が少なく(なんなら誰もいない)、いろんなところで映え写真を撮ることが出来るのも魅力の一つです。

朝活の中でも一番の楽しみがコーヒー&モーニングです。
姫路はモーニングが昔から盛んな街で、今はプラス料金を設定されているお店も多いですが、コーヒー等のドリンク料金だけでパンとサラダとデザートがつくお店が普通でした。そして、姫路と言えばアーモンドトーストも有名です。
私もモーニングの時はついついアーモンドトーストを選択してしまいます。
姫路近辺ではだいたい食べることができ、昼過ぎまでモーニング設定されているお店も多いので、早起きしなくてもモーニングを食べることが出来るので是非姫路近辺のコーヒー&モーニングを楽しんで頂きたいです。
コーヒーがポットで出てきて、1回の注文で3杯は飲めるお店もありますよ。
写真は私が1番おいしかったアーモンドトーストのお店の写真です。ちょっと普通のアーモンドトーストとは違いますが、ここのお店はコーヒーも美味しかったです。

ちなみに先日イタリアへ行ってきましたが、イタリアでも朝活&モーニングを楽しみました。
アフォガートとクロワッサンが本当に美味しかったです。
エスプレッソで有名なイタリアでは朝はカプチーノを飲みますが、牛乳は胃に重すぎるということで、昼からは飲まない人が多いそうです。これはイタリア人に乳糖不耐症の方が多いということからきているそうです。エスプレッソに砂糖&ミルクを入れないのは日本人だけということも初めて知りました。

当院見学の前には無理かもしれませんが、姫路に来られた際は是非モーニングをお楽しみください。

《指導医ブログ》マンモグラフィ講習会(副院長・乳腺外科部長Dr.丸山) 

今年も9月の15・16日の連休に「第19回兵庫県マンモグラフィ新規講習会」が兵庫県医師会館で開催された。この講習会は、日本乳がん検診制度管理中央機構(NPO法人 精中機構)が、乳がん検診において、マンモグラフィ読影医の育成・精度管理を目的とした講習会である。兵庫県では、毎年この時期に開催している。

私自身、兵庫県の講習会に講師として、19回目の参加となった。
受講者は、50名。県内の先生が多いが、他府県からの参加もある。初期研修医から60歳台の御年配の先生も参加している。
講習会は、名古屋をはじめとして、東京・大阪など1年に数回開催されている(ホームページ参照)。

毎年、兵庫県では、「兵庫方式」と称して、試験対策・合格率アップのため、事前講習会を本講習会の2週間前に1日開催し、事前に配布した画像を読影していただき、当日は解説を行っている。ほぼ「マンモグラフィ予備校」と言っていいくらいの内容である。(今年は台風接近のため、中止となった)

その効果で、合格率は、全国平均50%程度であるが、過去には、兵庫県は80%と全国最高レベルを出した経緯がある。しかしながら、最近は、兵庫県でも合格率は50数%と低迷している。その原因として、以前は、少人数のグループ講習で、受講者の読影の疑問点について、細かく目が届き指導していたのだが、最近は、モニター診断での全体講習となり、どうしても教える方の一方通行となり、受講者の「読影の迷い」を吸い上げれなくなったこと、コロナ禍で読影機会が減ったことなどが考えられる。受講者のレベルは毎年同じと思われるのだが・・・。
ちなみに合格者の年齢・経験値から判断すると、若い年齢層で読影未経験者の合格率が高い傾向である。読影未経験の方が、邪念が入らず、素直に読影できるからかもしれない。

是非、皆様もマンモグラフィ講習会に参加して、資格を取り、マンモグラフィ検診に携わってください。ただし、合格しても、5年毎の更新講習会を受講し、再度読影試験を受け、資格を維持しなければならないのが、大変かもしれません。

《研修医ブログ》当直のない3連休を利用して

こんにちは。研修医2年目の上田です。

先週の3連休は皆さまどのように過ごされましたか?

僕は、家族で沖縄に行ってきました。

沖縄は定番の旅行先ですが僕は初めての沖縄だったのでとても楽しかったです。

沖縄は、ラフテーやミミガー、テンダーロインなどの肉がおいしい!

おじさんやグルクン、イラブチャーなど魚もおいしい!

さらには海がきれいでアクティビティが豊富!

なんで今まで来なかったのかと後悔するほどに楽しい3日間でした。

みなさんも是非当直のないお休みには色んなところに遊びに行って家族や友達と思い出を作ってください!

《研修医ブログ》同期で韓国旅行に行ってきました

こんにちは。研修医1年目のKです。

9月に同期でまた旅行に行ってきました。
今回は、3連休を利用して2泊3日で韓国ソウルに行きました。

毎月の日当直の日程は、研修医2年目の先輩が作ってくれており、今回同期旅行に行きたいことを考慮して9月に2回あった3連休を1年、2年だけでそれぞれ振り分けてくださいました。

旅行当日は、土曜日のAM3時に宿舎を出て、車で関西国際空港に向かいました。
気づけば食べてばかりの旅でした。カジノに行ったり、買い物もしたりしましたが、観光は全くしませんでした…。日曜日の夜はチキン、餃子、チヂミなどをテイクアウトして宿泊したゲストハウスで食べました。研修のローテーションがそれぞれ分かれており、勤務中にはなかなか顔を合わせられないメンバーもいますが、今回たくさん話せました。研修のことも、プライベートなことも、親身に相談にのってくれる優しい同期ばかりです。また、笑いのセンスも抜群で笑いの絶えない旅でした。

ソウルでは、似顔絵を書いてくれるお店が何ヶ所もあり、今回の旅行に参加できなかった2人の分も含めて全員分書いてもらいました。写真をみせて書いてもらった2人が全然盛れておらず、出来上がりのイラストを見て爆笑したのもいい思い出です。

また、火曜日から日常に戻り、それぞれのローテーションの科に分かれて、研修をがんばっています。わたしは、今週から産婦人科をまわりはじめたのですが、初日から先生方もスタッフの方も皆さんとても優しく、なんて素敵な職場だと感じながら過ごしています。このローテーションを通じて、妊婦さんや女性特有の疾患への理解を深め、プライマリーケアについてしっかり学ばせていただきたいと思っています。

当院で研修できていることを嬉しく思う日々です。
興味をもたれた方は、ぜひ1度見学にいらしてください。お待ちしています。

《指導医ブログ》海外学会参加の勧め 〜もっとグローバルな視点を持とう〜(病院長Dr.金廣)

医学生並びに研修医のみなさんこんにちは! 病院長の金廣です。
前回の7/7/23のブログでは「留学の勧め〜アナザースカイの実現へ〜」というタイトルで医師の留学についてお話ししました。
そこで、今回は留学に繋がる「海外学会参加の勧め」をテーマにしたいと思います。

(1)日本人の国際学会参加の現状
研修医のみなさんにとって実臨床で経験した貴重な症例を学会で発表することは、これから医師として長い人生を送る上での最初のハードルであり(高くはありませんが)全ての医師にとって必須の経験となります。症例の担当医となった場合、指導医の先生とディスカッションしながら英語の文献を読み漁り、スライドを作成し新たなエビデンスを聴講者の前で発表した後に残るのは自信と達成感、そしてstep upして一回り大きくなった自分の姿です(不思議とそんな感じがするものです)。もちろん今回のテーマである海外での学会発表は最初からできるものではありません。まずは地方会、次に全国学会学術総会での発表というレールを踏襲した後で国際学会にデビューというのが一般的ですが、最近は地方会での発表しか経験したことのない研修医が海外の学会で発表するのを度々目にします。これは指導医の熱意と研修医のやる気、怖いもの見たさ、そして将来の夢の大きさ次第です。そして学会発表を無事終了すると最終ステップが英語での論文化です。論文acceptは今回の発表がPubMeDに掲載され世界中の医学者に注目され得るスタートラインに立ったことになります。医学生や研修医、専攻医と話をすると想像以上にアカデミックかつ世界基準の活動への関心とニーズがあることを感じます。指導医の責任はこういった意欲のある医学生や研修医を将来世界で活躍可能な人材として優しく、そして時には厳しく育てていくことです。しかし、残念ながら日本の医療界ではCOVID19遷延化以前よりすでに留学を含めこのようなアカデミックな活動に対する熱量が明らかに低下しており、韓国、中国など他のアジアの国々と比較しても発表数や論文数が著しく低下傾向である日本の現状は極めて深刻です。日本人も以前のように一旗あげて世界で名を馳せようというハングリー精神がもっと必要ではないかと考えます。

(2)国際学会の醍醐味
国際学会は世界中から発表者、参加者が集まってくるため出席者は数万人に上ります。私はCOVID19前までは毎年米国呼吸器学会(ATS)と欧州吸器学会(ERS)に出席し、時々米国アレルギー喘息・臨床免疫学会(AAAAI)、欧州アレルギー・臨床免疫学会(EAACI)に参加していました。どこの学会に参加し発表するかを考慮する際の決め手は学会のレベルと開催場所です。ATSは世界最先端の学会ではありますが学会場の規模の問題で最近はサンフランシスコ、サンディエゴ、ワシントンDCなどに固定されつつあります。以前は私が留学していたデンバーでも開催され、留学先のNational Jewish Healthの旧知達と親交を深めていましたが、ホテルの数が不足気味となり最近は開催されていません。一方、現在参加者が最も多いのはERSで、なんと言っても開催場所が非常にattractiveです。ロンドン、バルセロナ、アムステルダム、パリ、マドリード、ミラノ、そして今年ウイーンで開催されるERSにCOVID19以降5年ぶりに参戦します。さて、ATSでもERSでも学会に参加しながら時間を見つけて有名な場所に立ち寄り、とくに教会や美術館、夜はコンサートやミュージカル鑑賞、そして重要なのは美味しい食事とワインを楽しみながら学会に参加している国内外の仲間で情報交換するのが常で、毎晩入れ替わり立ち替わり30-40人程度に膨れ上がることもしばしばです。こういった夜の交流でも新たな出会いが生まれ臨床や研究に大いに役立ちます。また、留学希望の人は学会中に留学先となり得る可能性のあるラボの教授とコンタクトをとって面談と情報収集をすることがあります。もちろん私たち指導医があらかじめ教授と連絡を取りあってミーティングを行う場所と時間をセッティングするわけです。ここでうまく話が進めばほぼ留学が決定します。そして学会が終わるとそのまま教授と一緒にラボに挨拶に行くこともあります(改めて日本から挨拶に行かなくても良いためお金と時間の節約になります)。さて、思い起こすと私の国際学会デビューは1994年Swedenのストックホルムで開催されたXV International Congress of Allergology and Clinical ImmunologyとAnnual Meeting of the European Academy of Allergology and Clinical Immunology (EAACI’94)の合同学会でした。


 

 

 

 

1984年に岡山大学を卒業後全身管理がしたくて麻酔科入局(臨床研修制度がない時代です!)、2年後に第二内科(現在の血液・腫瘍・呼吸器・アレルギー内科)に入局し数箇所の病院を回って大学に戻ったのが1990年ごろ、喘息の研究を開始し国内学会では発表の経験はありましたが海外の学会はnew worldでした。国際学会の発表は一般的にはOral PresentationとPoster Sessionに分かれていますが、日本人はPoster Sessionでabstractを応募することが多く、その後学会側がabstractの内容を評価しまず採否が決定され、その後採択演題の中から上位10-20%程度をPoster Discussion Session(学会によりパーセンテージは異なります)、残りがThematic Poster Session、いわゆるポスター発表となります。Thematic Poster Sessionではfacilitator(進行役)と聴衆がポスターの前に順番に回ってくるのでその場で5分程度の比較的和やかな雰囲気でdiscussionが行なわれ研究成果を披露することになります。それではOral PresentationとPoster Discussion Sessionはどちらがstressfulでしょうか?個人的には圧倒的にPoster Discussion Sessionです。Oral Presentationは10-15分間という時間が決まっているのでそれに合わせてスライドを作成するため発表後の質問に答えればいいのに対し、Poster Discussion Sessionはあらかじめテーマごとに10-20人のグループに分けられていて、2人のchairが進行具合でat randomに演者を指名し(これは全く予想ができません)、指名された演者は前に出て発表しQ&Aが始まります。2時間程度のSessionの中でいつ名前が呼ばれるかわからない状態で、逆に呼ばれない場合や何度も指名が入ったりすることもあり緊張状態が持続するためかなり疲れが溜ります。このPoster Discussion Sessionは要注意ですので覚えておいてください。さて、1994年のストックホルムの学会では二つの抄録を出していましたが両演題ともPoster Discussion Sessionに当たっていました。
(写真は低解像度ですがなんと30年前の貴重な抄録集の写真です)
この時はみんなこの発表形式がよくわかっていなかったのですが、あらかじめ座長が各ポスターの写真を何枚か撮っていたらしく、写真のスライドがスクリーンに映し出されると(どのスライドが出てくるか分からない)、比較的大きな会場でしたが演者が演題に駆け上がってそのスライドの説明と考察をプレゼンするというかなり変則的なドキドキパターンで最初は会場にどよめきが起こったのを覚えています。
その時のchairの1人がその後世界的に有名になるMcMaster大学のPaul O’Byrne教授でこの学会以降も様々な会で大変お世話になりましたが、このような医師としての将来的かつ世界的人脈構築にも国際学会は非常に有用です。ちなみに、演題455は難治性喘息に対しマクロライド薬であるエリスロマイシンが臨床的および基礎的検討において有意な効果を認めたという世界で初めての報告であり、30年を経て現在のガイドラインにもコントロール不良なNon-Type2 phenotypeの重症喘息において有用な治療薬として記載されています。このような国際学会は海外の新しい研究に触れ、また参加者とディスカッションすることで自身のモチベーション向上にも繋がります。さて、私たちのグループは学会終了後3泊のpost congress tourを企画し、ストックホルムからオスロを経由してフィヨルドを見ながら非常に美しい海辺の世界遺産の町ベルゲンを訪れた後、

 

 

 

 

北上して北極圏のロフォーテン諸島に渡り、翌朝釣り船を出してもらって釣り上げた1メータ―もある巨大なタラをそのまま船上で捌いてボイルし日本から持って来た醤油をぶっかけて食べるというシンプルだけど非常に贅沢かつ忘れえぬ味を今でも覚えています。 その後飛行機で北極圏最大の町トロムソにある世界最北端の医学部であるトロムソ大学を訪問。冬であればここからオーロラが見えるそうですが7月はそうはいかず、しかしながら非常に美しい白夜でストールシュタイネン山から見える太陽は沈むことなく再び昇っていく様は絶景でした。こんな二度と行けない北極圏の経験も国際学会に参加したからこその醍醐味です。
最近では、2017年のミラノのERSでは世界遺産であるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会にあるダ・ヴィンチが1495年から1497年にかけて描いた極めて有名な「最後の晩餐」のフレスコ画や、イタリアオペラの最高峰であるスカラ座で世界3大テノール歌手プラシド・ドミンゴのオペラを3階のバルコニー席から鑑賞できたのはラッキーでした。
(フレスコ画)    (スカラ座)    (プラシド・ドミンゴ)

Castには載っているものの出演は当日発表でこの時のシリーズでは唯一の出演でした。ドミンゴはコンサートでは時々来日していますが日本で自らオペラを上演することはないので貴重な舞台でした。また、2019年マドリッドのERSでは臨場感溢れる本場のフラメンコはド迫力。

一方、2018年のダラスのATSや2019年のサンディエゴのATSでの我々の若手メンバーのポスター発表の様子ですが、みんな生き生きと説明しているのがわかります。(2018年ダラスのATS)

 

 

 

 

 

(2019年のサンディエゴのATS)

このような写真を見ていると国際学会に参加してみたいと思う人が増えてくるのではないかと期待しています。
Let’s enjoy the moment!

(3)国際学会に役立つフレーズ

それでは、最後に国際学会のプレゼンを成功させる幾つかの決めゼリフを覚えましょう。

1)オープニングとして
* Thank you, Mr. Chairman. It is my great pleasure to present the data of our study about the effects of biologic therapy on severe uncontrolled asthma.
* I appreciate the opportunity to give this presentation at this annual meeting.
* Good afternoon, it is a great honor to be here to present our results about the effects of biologic therapy on severe uncontrolled asthma.
* Today, we are going to talk about the effects of biologic therapy on severe uncontrolled asthma.

2)目的と結果の要約
* First of all, I will describe the protocol about our study briefly.
* In this presentation, I will show you the results of the study about the usefulness of biologic therapy on severe uncontrolled asthma.
* In summary, the objectives of this study were to investigate the usefulness of biologic therapy on severe uncontrolled asthma, and results was,
* To summarize my results of this study,

2)結論では
* In conclusion, I have shown that biologic therapy is very effective on severe uncontrolled asthma.
* So, from these data, we can conclude that biologic therapy is very effective on severe uncontrolled asthma.

3)謝意として
* That’s all for my presentation. Thank you very much.
* Thank you for your attention.
* I would like to thank you for listening to my presentation.
* On behalf of my colleague, I would like to thank you all for listening.
* Before I end up this presentation, I wish to acknowledge the contribution made by my colleague.