初めまして。
淳心学院高校卒業、徳島大学卒業、研修医1年目の宮崎と申し上げます。
実家は当院と川を挟んで反対側にあり、気温も上がってくる頃には実家からボートで通勤しようかと思っているところであります。
さて、今回は研修医ブログの熱烈な読者からの要望があり、1月21日に受けた基本的臨床能基本力評価試験についてお話したいと思います。
国家試験が終わり、あの頃は当然のごとく覚えていたマニアックな疾患なんて1年で小学校の友達のように疎遠になっているところに、突然また国家試験のような試験を受けなければならないのです。
NARUT●の中忍試験のように逃げなかったら合格になるようなものではありません。(実際は何点以上で合格みたいなものはないですが、低い点の時の周りからの目が怖い)
120分で80問、国家試験と比べるとまあ・・そう思っていたのは最初の30分だけでした。
約70問はずっと文章問題、約70人を120分で診ろというハイパー病院より過酷な労働環境でした。
しかも中には外国の方も受診しており、まず主訴が読めないです。Pardon?
終わってからは恒例の「あの問題なに選んだ?」反省会。まずその問題を思い出せないです・・・
それぐらい疲れた試験でしたが、同時に医者という仕事の大変さも改めて実感できました。
なぜなら70問の問題は架空の疾患が出題されているわけではなく、いつかは出会うかもしれない疾患なのです。
知っている疾患でも「こういう状況ならどの検査、治療をする?」という場面も多く、今回の試験ではそのような問題が多かった印象があります。
きっとこの試験はいつか同じような場面に遭遇した時に「あ!基本的臨床能力評価試験でやったことある!」と心の中で思い、焦らずに対応できるようにする啓蒙だと思っております。
それは国家試験も同じであり、そんな疾患出会わんやろと思うような疾患は多々ありましたが、この世に存在していない疾患ではなく、いつかは出会うかもしれません。
覚えることはたくさんありストレスも溜まりますが、未来の自分を助けると思って残り1週間ちょい頑張ってください。 宮崎
<以下、基本的臨床能力評価試験についての説明>
この試験は日本医療教育プログラム推進機構(JAMEP)が2012年から実施しており、当院は2015年から研修医は全員必修受験としており、12名が受験しました。2020年度の試験では全国593医療機関から約7,700名の研修医が参加しました。受験者数は年々増えており、今年は全国647医療機関8,856名(1年生4,324名、2年生4,532名)となっています。
新型コロナウィルスの感染拡大を踏まえ、今年度からCBT(Computer Based Testing)方式で試験が実施されました。試験の出題範囲は「厚生労働省が定める臨床研修到達目標」に準拠しており、今年は多肢選択式・単純択一形式/80問/120分の試験です。