《指導医ブログ》富士山登山(耳鼻いんこう科 担当部長 Dr.佐伯)

耳鼻咽喉科の佐伯忠彦です。一昨年の夏休みになりますが、還暦を迎えるにあたり何かチャレンジをしようと思い長男を伴って(に伴われて?)富士山登山をしました。

登山当日は、富士宮ルートの5合目にある登山口(海抜2400m)からいざ出発です。はじめは、意気揚々と快調でしたがジグザグの登山道は徐々に険しくなり、7合目くらいからは高山病のためか頭痛がしてきました。1泊する8号目にある山小屋には出発して5時間後の14時頃にやっと到着しましたが、その直後に雨が降ってきました(夜中は雷鳴や閃光が山小屋のすぐ近くや下界から聞こえたり見られたのは不思議な体験でした)。

ゆっくりと休憩の後、夕食はお決まりのカレーライスです。その後、頭痛に悩まされながらも寝袋に入って寝始めましたが、熟睡はできず早朝4時過ぎに目が覚めました。暗い中、外に出てみると寒く澄んだ静けさが漂っており、久しぶりに満天の星々を見ることができ感動しました。しばらくして徐々に空が白み始め何とか山の稜線近くにご来光を拝むこともできました)(写真1)。

(写真1)雲海と山の稜線が接する近くに現れたご来光

すっかり明るくなってから、眼下全面に広がる雲海を見ながら8合目を出発し頂上を目指し、約3時間後の9時過ぎに頂上の一角にある浅間神社奥宮へ辿り着きましたが、濃い霧が立ち込め残念ながら眺望を楽しむことはできませんでした。おまけに神社でお守りなどを買おうしたら、財布には何と1500円くらいしかありません。仕方なく買えるだけのお守りをゲットして、最後に頂上でも日本一高い海抜3776mにある「剣ヶ峰」(写真2)に登りましたが、その瞬間、富士山登頂を達成できた満足感に浸ることができ人生の節目の良い思い出となりました。

(写真2)富士山頂の剣ヶ峰(後ろは富士山測候所の跡)

下山中のエピソードは紙面の都合で割愛しますが、やっとのことで御殿場ルートの登山口まで下山できたのは15時過ぎで、その時私は疲労困憊にもかかわらずランナーズハイのような充実感に浸っていました。そして、登山靴やウエアを脱いだ時の解放感は今も忘れられません。

このように2日間をかけて、ハプニングもありながら完遂できた富士山登山でしたが、私にとって素晴らしい体験となり満足しています。皆さんもまだ富士山に登った経験がなければ、一度は登ってみてはいかがですか? でも、感動的な登山になるか苦行になるかは天候とあなた次第です!?