姫路聖マリア病院の特長

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せめて次男で踏みとどまりたかったな

以前にも述べましたが(最終講義|社会医療法人財団聖フランシスコ会 姫路聖マリア病院)、たかはし先生の趣味は、You tubeで「えらい先生」の講義を聞くこと(^-^)。 で、昨日も、夕飯の用意に勤しむ妻を横目に、居間のテレビの前にゴロっと寝そべり、上述の記事にも書いた東京大学理学部 須藤靖先生の講義を聞いてました。タイトルは、「宇宙の境界、地球の境界」。 いや~、示唆に富む内容でした~。彼の講義は、数多くYou tubeにUpされていて、いずれも大変示唆に富む内容です。お時間がある方は、是非視聴してみてください。

て、昨日の講義で感銘を受けたのが、村上春樹の『アフターダーク』に出てくる、ハワイの神話に関するエピソードです。曰く、遭難した三兄弟が、誰も住んでいない島の海岸に流れ着く。美しい島で、椰子の木が生えていて、果物もたわわに実り、真ん中にはすごく高い山がそびえていた。その夜、神さまが三人の夢に現れてこう言った。海岸に、三つの大きな丸い岩をお前たちはみつけるだろう。お前たちはその岩をそれぞれに転がして好きなところに行きなさい。岩を転がし終えたところが、お前たちそれぞれの生きるべき場所だ。そして、神さまは、「高い場所に行けば行くほど、世界を遠くまで見わたすことができる。」とだけ言った。三兄弟が、朝起きてみると、神さまが言ったとおり、大きな岩があった。そして、神さま言われたように、その岩を転がして行った。とても大きな重い岩で、転がすのは大変だったし、ましてや坂道を押して登るのはえらい苦労だった。そして、三男が、一番最初に音を上げた。『兄さんたち、俺はここでいいよ。ここなら海岸にも近いし、魚もとれる。じゅうぶん暮らしていける。そんなに遠くまで世界が見れなくてもかまわない』と、彼は言った。一方、上の二人はなおも先に進み続けた。しかし山の中腹まで行ったあたりで次男が音を上げた。『兄さん、俺はもうここでいいよ。ここなら果物も豊富に実っているし、じゅうぶん生活していくことができる。そんなに遠くまで世界が見れなくてもかまわない。ここからでも、けっこう、広い世界が見えるよ』。一方、長男はなおも坂道を歩み続けた。道はどんどん狭く険しくなっていったけれど、あきらめなかった。そして力の限り、岩を押し上げ続けた。何ヶ月もかけて、ほとんど飲まず食わずで、その岩を高い山のてっぺんまで押し上げることができた。そして、彼はそこで止まり、世界を眺めると、誰よりも遠くの世界を見渡すことができた。そこが彼の住む場所だった。しかし、そこは草も生えないし、鳥も飛ばないような場所だった。水分といえば氷と霜を舐めるしかなかったし、食べ物と言えば苔をかじるしかなかった。でも後悔はしなかった。彼には広い広い世界を見渡すことができたからだ…。

須藤先生は、この神話を引用して、科学者の本質を語られます。科学者は長男のようなものだと。たしかに!!

たかはし先生はこの動画を見ていて、自分の医師人生を思いおこしました。奈良県立医科大学に入学した頃は、卒業しても医師(臨床医)にはならず、研究者になりたかったんです。学部学生の4年生から、卒業する直前まで脳神経細胞のドーパミン毒性について研究していたし、実際、研究者のなるべく行動もしていました。この神話で言うところの長男を目指していたわけです。しかし、実際に卒業が近づくと現実が見えてきて、周りの人々の勧めもあり、麻酔科医になりました。そして、大学病院で麻酔業務を行うだけでなく、夜な夜な近隣の病院で、緊急手術の麻酔を担当し、日銭(アルバイト代)を稼ぐ日々を送っていました。でも、大学院に入学して神経障害性疼痛の基礎研究をしたり、卒業してからも麻酔科医・緩和医療科医としての業務の傍ら臨床研究を続けてきました。この神話でいうところの次男ですね。でも、ここ数年は臨床研究もせず、ただ日々の業務をこなす、三男になってしまったような気がします。三男のような生活が悪いとか、長男のような生き方が良いとか、簡単には言えませんが、たかはし先生としては、せめて次男で踏み止まりたかったかな。そんなことを考えてると、夕飯ができたので、美味しく頂きましたわ。やっぱ、三男だわ(>_<)。

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