この土日(6月24日・25日)は、新潟で開催された第5回日本在宅医療連合学会大会に参加してきました。

緩和ケアと在宅医療は、切っても切れない関係なので、ちょっと遠いとことでの開催でしたが、勉強してきました。しかし、参加してみてわかったことは、誤解を恐れずにいうならば、「在宅医療は、神経難病の話題がHOTで、がんの終末・臨死期医療には、興味を失いつつある。」という印象でした。在宅医療の提供者側からすると、緩和医療が体系化されていく過程で、がん終末・臨死期医療は物珍しく、興味をそそられるものだったのかもしれません。しかし、一定の時間がすぎ、緩和医療に慣れてくると、それ以上のものはなく、興味を失っているんじゃないかな・・と感じました。一方で、人工呼吸器はどうするんだとか・・、胃ろうはどうだ・・・、安楽死事件への解釈はどうだとか・・・、神経難病の在宅医療には話題がつきず、みなさん興味深々という印象でした。緩和医療を専門とする身としては、一抹の寂しさを感じる学会になってしまいました。でまた、在宅医療のサイエンス面にも、大きな問題があると感じました。在宅医療は、臨床研究的な言い方をすれば、Trueなout come (本当に患者にとって重要な結果)であるQOLを論じたいが、それをHardなend point (だれから見ても納得できる尺度)で評価することができず、softなend point (人によって、どうとでも解釈できる尺度)でごまかしごまかし論じることの限界を露呈しているようにも感じました。彼らのend pointの設定は、非常にあいまいなので、学会での議論は、まさに言ったもん勝ち状態でした。そんな議論に終始していることが、残念でなりませんでした。実は、この問題は緩和医療学にも言えることなので、「他人のふり見て我がふり直せ」と肝に銘じたいと感じました。
さて、学会そのものには、あまり良い思い出はなかったんですが、新潟の街では、いい思い出ができました。まず、晴れてたこと(^ο^) 梅雨なのに、良く晴れていました。学会会場である「朱鷺メッセ」には、32階に展望室があり、新潟の美しい街並みが一望できました。

また、日曜には、学会参加を早めに切り上げて、長岡に足を延ばしてきました。長岡は、幕末に河井継之助、太平洋戦争期には山本五十六という英傑を生んだ土地です。町には、二人の記念館があります。まず、河井継之助の記念館は、河井継之助の家があった場所に建てられていて、河井継之助も使った茶室の跡が残っていました。


山本五十六の記念館には、元帥が戦士した際に搭乗していた一式陸上攻撃機の翼が展示されていました(撮影禁止だったので、写真はありませんが・・)。その他、多くの資料が展示されていて、元帥の人柄をしのぶことができました。


最後に、長岡駅で電車待ちをしている時間に、日本酒の自販機コーナーに立ち寄ってみました。500円でおちょこと5枚のコインがもらえて、コインを入れると、おちょこ一杯分の日本酒がでてくるってシステム(自販機)です。100銘柄から飲みたいお酒を飲めるんですが、これだけ銘柄が多いと、ほんと迷いますね。

以上、たかはし先生の新潟レポートでした。
たかはし