以前、ふきのとうの「にがみ」成分であるペタシンについて書きましたが(ふきのとうが消えたりして | 姫路聖マリア病院 緩和ケア病棟 (himemaria.or.jp))、今日、ちょっと時間があったので、もう少し詳しく調べてみました。
で、わかったこと……。
ま、ありがちな話しですが、「これ効くで。」というデータ(論文・エビデンス)がでると、「これにも効く」・「あれにも効く」といった感じで、雨後の筍のごとくデータ(論文・エビデンス)がでてきます。ペタシンについてもそうで、百家争鳴、いろんなデータ(論文・エビデンス)がでてきました。いわく、
①やせ薬になる
ペタシンは、成熟脂肪細胞のマーカー(PPARγ、C/EBPα、aP2)の発現を抑制した。ペタシンは脂肪細胞分化の後期に影響を与え、脂質合成因子(ACC1、FAS、SCD1)の発現を阻害した。Fitoterapia. 2022 Mar;157:105130.
②片頭痛に効く
ペタシンまたはイソペタシンのいずれかをプレインキュベーションすると、カラシ油およびカプサイシンによって誘発されるCGRP放出が、ビヒクルと比較してほぼ用量依存的に減少した。ま、痛みが減ったってことです。J Headache Pain 2021 Apr 13;22(1):23.
③脂肪肝に効く
ペタシンは、AMPKシグナルに依存した転写因子FKHRおよびSREBP-1の制御を介して、FASおよびSCD-1のダウンレギュレーションとATGLおよびHSLアップレギュレーションにより脂肪生成を抑制し、トリアシルグリセロール回転を促進できることが明らかになった。これはペタシンが NAFLD 治療のための候補化合物としての可能性を持っていることを示す。Food Funct. 2020 Jun 24;11(6):5664-5673.
④喘息に効く
ペタシンは、マスト細胞における脱顆粒抑制、マクロファージにおける iNOS 誘導および NO 産生抑制、炎症性細胞の蓄積抑制を通じて、アレルギー性疾患や喘息、腹膜炎などの炎症性疾患に治療効果を示すことが明らかとなった。Biomol Ther (Seoul). 2015 Jan;23(1):45-52.
ま、いずれも「まゆつば」な研究ですが・・・。ま、真偽のほどはどうであれ、春ですから「ふきのとう」でも食べましょう!
ふきのとうを、毎日一個ずつ食べているたかはし先生でした(^ο^)

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