初めまして。研修医1年目のKと申します。
突然ですが3月末から4月頭まで、まだマリア病院の職員ではないものの職員宿舎に入っている時期があります。宿舎は病院の正門から道を挟んですぐ向かいです。部屋を出て病院の敷地に入るまで1分かからないのでとても便利です。その近くを歩いているとよく救急車が病院の方向に走っていくのを見かけます。研修医になると救急患者さんの対応もしないといけない、うまくできるだろうか、自分にのしかかってくる責任を思うと不安な気持ちに包まれました。
ですが姫路聖マリア病院には「ひめマリア」という大きくてきれいなトレーニングセンターがあります。練習用のシミュレーターも多くあり職員は自由に使え、専任のトレーナーに教えてもらうこともできます。研修医1年目の4月はひめマリアでのレクチャーが週2,3回ペースで入っており、心電図や超音波、注射など一通りの手技ができるようになります。
国試勉強で手技の記憶がすっぽり抜けていても、マリア病院でなら気軽に新しいシミュレーターで練習して、自信をもって患者さんの対応に当たれます。
また僕は今、小児科で研修させていただいていますが、外来患者さんの採血は積極的に呼んでもらえます。子供の腕は肉付きがよく血管が見えにくいので触覚頼りになりますが、看護師さんも横で優しくアドバイスしてくれるので自分で思っている以上に成功します。
5月からは救急科での研修になりますが、日々の採血やひめマリアのおかげで自信をもって臨めそうです。
ps.タイトルは古代ローマのセネカの言葉から拝借しました。
”longum iter est per praecepta, breve et efficax per exempla”
「教説による道は長いが、実例による道は短く効果がある」
(野津寛「ラテン語名句小辞典」より引用)
文字での教えよりも実際にやってみたほうがよく学べるという意味です。実践が大事というのはよく聞く話ですが2000年も前から言われていたというのはなんだか感慨深いですね。
(研修医2024年度生)