《指導医ブログ》「平成」から「令和」へ(卒後臨床研修センター長Dr.金谷)

皆さんこんにちは。
卒後臨床研修センター長の金谷です。
新元号も決まりいよいよ新時代の幕開けですね。

3/16平成最後の当院研修医卒業生を全員無事に送り出し、さらに3/29には卒業生同士の素敵な結婚式にも出席してきました。
思い出いっぱいの当院での研修、教会で愛を誓い合う二人を見ると、二人が当院を選択し、そこにマッチングという制度も加わって奇跡的にこの二人を出合わせたのかと思うと運命というものを感じずにはいられませんでした。

本当に幸せになってほしいと思います。(ちなみに当院では研修医同士の恋愛を禁止はしていませんが、推奨もしていません)

これまで数多くの初期研修医の旅立ちに立ち会ってきたわけですが、当院は卒業した研修医たちの医療における故郷、そしてこれから勤務していくであろう病院の基準としての病院になると思います。昨今初期研修においても、とかくスキルの向上のみに視点が行きがちです。そんななかで私がいつも研修医や医学生に言っていることがあります。初期研修の2年間においてはまず「医療を大好きになって欲しい」「チーム医療って本当にやりがいがあって素晴らしいと思って欲しい」「診療科には素晴らしい科がたくさんあるので、研修の2年間でしっかりと学び、将来進むべき道を悩みぬいて決めてほしい」初期研修においてはそんな研修をしてほしいと思っています。

4月からは新たに6人の研修医を迎え、すでに内科より初期研修を開始しています。全員生き生きと希望に満ち溢れた顏をしています。

「令和」を迎えるにあたってAI、ロボット、再生医療、遺伝子治療これら医療の変革を予感させる言葉には枚挙にいとまがありません。また来年度より研修制度も大きく変わります。変化に翻弄されず、地にしっかりと足をつけて頑張っていきましょう。

卒後臨床研修センター長 金谷欣明

《研修医ブログ》BLS研修

こんにちは。マリア病院初期研修医2年目の青山です。
姫路で見る桜も二回目になりました。今年の姫路城と桜も美しかったですが、4/10の雨で少し散ってしまったかもしれません。         (4/6の姫路城の桜)

さて、4月になり新たに初期研修医が6名入職しました。フルマッチ、全員国試合格で3月のマリア病院臨床研修センターは喜びに包まれました(うれしー!!)

初期研修医初年度の4月は、おそらくどこの病院でも入職者オリエンテーションがなされると思いますが、マリア病院も同じです。
1週間みっちりマリア病院の成り立ちや様々な部門について、病院の設備、電子カルテの使い方などを学びます。
そして、病棟や外来で心停止が起きた際に対応できるようにBLS(basic life support)研修も行われます。去年は学ぶ側でしたが、今年は教える側として私も参加しました。

およそ80名がグループに分かれて講習を受けます。
グループそれぞれに医療事務、看護師、PT、OT、研修医がいるという状況でスタートです。
初対面の人が多い中で、みんな少し緊張気味です。
BLSについて救急・ICUナースから講義を受け、その後はひたすら実践(胸骨圧迫)です。
華奢な女の子が多かったですが、みんな頑張って有効な胸骨圧迫を行っています。

肘が伸びていていい感じですね!

マスク換気と胸骨圧迫の交代も、声をかけあってタイミングばっちりです。

ある程度CPRを学んだところで、グループ対抗の「胸骨圧迫が一番うまいのは誰だ!?」選手権を行いました。
グループ全員で「1,2,3,4…」と拍子をとりながら選手を励まします。

どのグループが一位だったかは忘れちゃいましたが、みんなで楽しく有効な胸骨圧迫を学び、知り合いも増えるいい経験になったと思います。

心肺停止で運ばれてきた患者さんや、病棟で心停止が起こった際にBLSを行うことはあり、昨年度も何度か経験しました。
実際の現場では自分の役割を見つけ、適切な行動をすることはとても難しいです。

マリア病院は研修医教育にとっても熱心で、1年目のうちにICLS、BLS、ACLS、JPTECといった講習会に参加させてもらい、緊急時の対応について学ぶことができました。

そんな素敵なマリア病院に興味を持った方がおられたらぜひ見学に来てみてくださいね。
今年の研修医のメンバーも、男性は個性豊かで面白く、女性はかわいらしくて優しい人ばかり(本当)で、楽しい見学になると思います。

それでは、また再来週(^^)/~~~

(マリア病院周辺の桜)

《指導医ブログ》病理診断科 副部長Dr.藤井より

病理診断科の藤井です。病理医はDoctorの中で人数は少ないのですが、病理の仕事はめちゃくちゃやり甲斐があります。肉眼や顕微鏡を通して見た「かたち」から、一人ひとりの患者様の病気の本質的な部分を考える仕事をしています。病院の「縁の下の力持ち」として頑張っています。

私は現在卒後13年で、必修化された後の卒後臨床研修を経験しています。スーパーローテートを2年間研修した立場から、姫路聖マリア病院での研修について考えてみると、齷齪として勉強時間が足りず歯がゆい思いをいつもしていた自分と比べて、ここの研修医達はなんと恵まれている事だろう、と感じます。当院の研修医をつぶさに見ていると、仕事を頑張りつつも伸び伸びとし、しっかりと勉強する時間が確保できている研修医が多いような気がしています。

今まで、研修で病理を選択してくれた研修医が何人かいました。回ってきてくれた月には、それぞれ、将来行きたい科に照準を合わせ、フレキシブルに病理の研修内容を組み立てました。各人とも、その月の研修目標を設定し、臓器ごとの比較的intensiveな勉強をしてもらいました。研修満足度も中々で、いい反応が得られたように思います。

当院では、比較的各科の垣根が低く、フレキシブルな研修が提示できるという特性からも、生検や手術をした症例について、研修中に病理に直に触れる機会が比較的容易につくれます。病理を選択せずとも、他科を回っている時に気になっている症例の病理も同時に勉強する時間が存分にあると思います。

もししっかりした研修がしたいと考えている学生さんがいましたら、2年間のうちに病理を選択しないにしても、病理医がおり、研修の合間にでも病理も勉強できる環境の整っている研修病院を選ぶのは賢い選択だと思います。

当院では、毎年『モーニングレクチャー』という主に研修医を対象とした朝のレクチャーをしています。そのうち、私の受け持ちは年1回ですが、その時々にあわせレクチャーファイルを作製しています。今まで設定した『モーニングレクチャー』の内容は「病理とは・病理報告書の読み方」「病理解剖」「剖検例に学ぶ心疾患」「検体の扱い方」「発表技法 (PowerPoint)・レポートの書き方」等で、同じスライド/資料をできるだけ使いまわさず、毎年、新たなテーマを設定しています。準備時間もなかなか確保できないのですが「今年は何にして、どのようなメッセージを伝えようか」と考えるのも刺激的で、新たなお題にチャレンジしています。2019年度は「救急疾患の病理」を予定しています。

添付図は、この『モーニングレクチャー』で使用した内容の一例です。

さらに、私は当院で別の勉強会も行っています。2016年度~2017年度は、コメディカルや研修医の為になるベーシックな内容の勉強会を毎月開催していました。2018年度は、New England Journal of Medicine抄読会 (兼 英語勉強会) を開催しています。仕事の一部と考えて鋭意行っています。研修医にとっても役立つ内容と思います。

病理医が病院の中でどの様に働いているかを実際に見ておくことは大事で、臨床研修後も非常に役に立ちます。さらに、将来どの科に進もうとも、2年の研修後を見据え、研修の一部に病理の勉強もぜひ組み込むことを考えてみてください。

【事務局ブログ】 新年度スタート!!

こんにちは。臨床研修センター事務局の古和です。
いよいよ新年度が始まりましたね。

自然豊かな立地にある当院敷地内でも花々が綺麗に咲き乱れ、新入職者を歓迎しています。

3月26日(火)には入職事前説明会が行われました。「4月からの生活は不安よりも楽しみの方が大きいです!」との声も聞かれとても嬉しく思いました。(◕.‿◕.✿.)

当院の研修環境に興味を持たれた方は是非、個別見学や病院見学説明会、院外説明会などにお越しください。各予定は下記URLからどうぞ。
http://www.himemaria.or.jp/maria/rinsyo/1_syoki/

お待ちしていますo.゚。ヽ(・∀・●)ノ♬

《研修医ブログ》研修医室大掃除&移動

こんにちは、研修医1年目の羽田です

早いもので今年度ももう終わりですね。
新しい研修医も6名全員無事合格され、4月から研修医10名となります。

当院では研修医室の配置が1年目内側、2年目外側という伝統があります。
というわけで自分の汚いデスク回りを一度片付け。移動先も埃を払ったり、窓の蜘蛛の巣をとったり、きれいに大掃除しました。

荷物を再度セッティングして完成(≧▽≦)
ちょっと移動しただけですけど、なんか新鮮な気分ですね。

これを機にまた気持ちもリセットしてスタート出来たらいいなと思います。
皆さんも身の回りを整理して4月を迎えてはいかがですか(^^)/

《研修医ブログ》災害医療訓練

こんにちは、研修医1年目の羽田です(^^)
3月16日、当院にて災害医療訓練が行われました。

震度6強の地震が発生した設定で災害対策本部立ち上げから始まり、トリアージポスト・救護所の設営、資材の準備、そこからそれぞれの担当エリアでチームごとに模擬患者を受け入れ。

私は黄色中等症エリア担当でしたが元々黄色の模擬患者や緑からジャンプアップした模擬患者などでごった返し、また赤色に応援に行ったり、帰ったり、本当の現場ではもっと混乱するんだろうなと思いつつ仕事に追われていました。

事前に訓練することで上手く連携が取れなかったり動けなかったり反省することもあり非常に勉強になりました。
準備することって大切ですね。

《研修医ブログ》初期研修修了式を終えて

こんにちは。初期研修医2年生の伊藤です。
2月も終わり、気づけば3月末になっていました。年度末の行く、逃げる、去るとはよく言ったものですね。

つい先日の3月14日には看護部と合同で修了証書授与式ならびに祝賀会を開催していただきました。今回はその報告のために筆を執らせていただいているのですが、アップまでにラグがあって大変申し訳ありません。

今年度は、初期研修医2年次5名が無事に研修修了式を迎えることができました。勤務終わりの忙しい時間帯に、職員の皆様にお集まりいただき、初期研修医2年生代表の感動的なスピーチもあり、涙ながらに修了証書、修了記念品の白衣をいただいた修了式でした。

思い返せば、2年前の4月右も左もわからないまま入職した僕たちをここまで支えてくれたのは、マリア病院の指導医の先生方をはじめとした職員の皆様、また研修関連施設の職員の皆様でした。この場を借りて、再々ですが、感謝の気持ちを申し上げます。

マリア病院で研修した2年間を生かして、4月からそれぞれの専攻に向けて2名はマリア病院で、3名は他県の病院で後期研修を開始します。

僕個人の思いとしては、マリア病院の環境、人間関係は本当に過ごしやすいので、いっぱしの内科医になったら帰ってきたいなーと思っています。そのときまでに、様々なしがらみに縛られていなければ、の話ですが…

まじめな話が多すぎるとアクセス数が減るという説があるので、あまり長くならないようにしておきます。修了式のあとは立食パーティ形式でお食事をいただき、思い出話に花を咲かせました。あまり花が咲かなかったテーブルや、変なものが咲いたテーブルもあったようです。知らんけど。

4月からは、また新しい顔ぶれの初期研修医の先生方が入職されます。医学教育はどんどん進化しているので、2年前の僕たちとは比べ物にならないくらい優秀な先生方だと思います。それでも入職したばかりは仕事への緊張が半端ないものなので、温かく迎えてあげてほしいなと思います。

3月も終わりに近づいてインフルエンザもいつの間にか終息気味ですが、まだ寒い日が続きますので皆さん風邪にはお気をつけてください。

4月になるとマリア病院にもいろんな部署で新しい風が吹き荒れ(?)ますので、その報を楽しみにして後期研修に臨むことにします。お付き合いありがとうございました。

【事務局ブログ】研修医1年次生:聖フランシスコ会研究発表会

こんにちは。臨床研修センター事務局の古和です。

3月9日(土)に「聖フランシスコ会研究発表会」がありました。
この発表会は毎年開催され、院内の多職種が日頃の業務の取り組みや成果を発表する場となっています。今年は診療部も含めて30演題の発表がありました。

『1年生は演題提出・発表が必修で、後に病院誌に論文を掲載します(๑•̀ㅂ•́)و✧』

この日のために指導医の添削や助言を受けながら、一年間のうちで経験した症例を基に考察や文献を交えて報告します。医師となって初めて作成する論文です!持ち時間は発表7分、質疑応答3分の計10分!長いようで短い時間です。

私は会場の後方から発表を見守っていました。堂々と発表している姿や、会場からの質問にも落ち着いて答えている姿を見て、研修医達の成長を感じるとともに頼もしさも感じました。

発表後の研修医室からは緊張が解けたのか、大きな笑い声が・・・(笑)
皆さん、お疲れ様でした(*・ω・*)ゞ

《研修医ブログ》院外説明会

こんにちは、今月ブログ担当の研修医1年目の羽田です(^^)

先日、近畿地区臨床研修病院説明会に行ってきました。ブースにご来訪頂いた皆さん、ありがとうございました。
近畿厚生局の病院説明会は例年の倍以上の学生さんが当院のブースを訪問してくださって用意していた資料が足りなくなる程の盛況ぶりでした。

なんと1年生が2人も訪問して頂いてびっくりしました、意識高過ぎ高杉君(゚Д゚;)
真面目な学生さんが多くとてもやりがいのある説明会でした。

個別見学も随時受け付けていますので、お気軽にご相談ください。
ではまた!

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に加えて・・・臨床研修センター事務局の古和です(⑅ˊᵕˋ⑅)

翌日の3/3(日)はレジナビ福岡で出展していました。こちらも例年より20名以上多い来訪者数となりました。ブースをご訪問いただいた皆様、ありがとうございました。

個別見学の他に、病院見学説明会も6月・7月に計4回開催します‼病院見学説明会は全診療科のプレゼンテーションや院内見学、指導医・研修医との昼食、研修医と学生だけのcoffee break(「ここだけの研修秘話」が聞けます(笑))が有ります。個別見学とは違った角度から当院の雰囲気をご覧頂けますので、是非お申し込みください♪

《指導医ブログ》麻酔と漢方薬(麻酔科医長Dr.岡部)

麻酔科の岡部です。

あまりブログと言うものをしない自分に突然書いてと話が回ってきたので、何について書こうかかなり迷いましたが、今回は麻酔業務の傍らにLife Workとして勉強している漢方薬について話します~。

麻酔と大きくかかわりが無いように思われる漢方薬ですが、香川労災病院のペイン外来で研修させていただいていた間に、いわゆる一般的なブロックや、内服(NSAIDs、アセトアミノフェン、プレガバリン、トラマール等々)、貼付剤で痛みの取れない方に、補助的に漢方薬を処方したのがきっかけで漢方の魅力にはまり、現在では麻酔業務の傍らにどちらが本業かというくらい勉強し(!?)、研究会等にも参加するようになりました。

 

一般的に全身麻酔では手術中色々な麻酔薬を用い、それらの薬で(特に高齢者で)血圧は非常に下がりやすい状態になります。

血圧が下がりすぎた場合に使う昇圧剤にはいくつか種類がありますが、そのうちの1つにエフェドリンという主に交感神経に作用し、血圧、脈拍を上昇させる薬剤があります。

このエフェドリンの成分は“麻黄”という漢方薬にもよく用いられている生薬にも含まれています。

 

     

(麻黄の写真)
イー薬草・ドット・コム
http://www.e-yakusou.com/sou/sou335-1.htm

 

麻黄は“葛根湯”という皆様も一回はどこかで聞いたことあったり、飲んだ経験があるかもしれない漢方薬にも含まれています。

麻黄にある発汗、鎮痛作用が風邪の初期症状や様々な症状の緩和に用いられます(血圧をあげる作用もあるので高血圧がある方、心臓に持病(不整脈や冠動脈疾患)がある方には常用できない可能性がありますのでご注意ください)。

“麻”とついた漢方薬には1種類を除いてほとんどこの麻黄が含有され、“麻”と付かないものを含めると13種類くらいこの生薬を含有しています。

興味のある方はドラッグストアで手にした漢方薬を見てみてください。中に麻黄が入っているかもしれませんよ~。