《指導医ブログ》海外学会参加の勧め 〜もっとグローバルな視点を持とう〜(病院長Dr.金廣)

医学生並びに研修医のみなさんこんにちは! 病院長の金廣です。
前回の7/7/23のブログでは「留学の勧め〜アナザースカイの実現へ〜」というタイトルで医師の留学についてお話ししました。
そこで、今回は留学に繋がる「海外学会参加の勧め」をテーマにしたいと思います。

(1)日本人の国際学会参加の現状
研修医のみなさんにとって実臨床で経験した貴重な症例を学会で発表することは、これから医師として長い人生を送る上での最初のハードルであり(高くはありませんが)全ての医師にとって必須の経験となります。症例の担当医となった場合、指導医の先生とディスカッションしながら英語の文献を読み漁り、スライドを作成し新たなエビデンスを聴講者の前で発表した後に残るのは自信と達成感、そしてstep upして一回り大きくなった自分の姿です(不思議とそんな感じがするものです)。もちろん今回のテーマである海外での学会発表は最初からできるものではありません。まずは地方会、次に全国学会学術総会での発表というレールを踏襲した後で国際学会にデビューというのが一般的ですが、最近は地方会での発表しか経験したことのない研修医が海外の学会で発表するのを度々目にします。これは指導医の熱意と研修医のやる気、怖いもの見たさ、そして将来の夢の大きさ次第です。そして学会発表を無事終了すると最終ステップが英語での論文化です。論文acceptは今回の発表がPubMeDに掲載され世界中の医学者に注目され得るスタートラインに立ったことになります。医学生や研修医、専攻医と話をすると想像以上にアカデミックかつ世界基準の活動への関心とニーズがあることを感じます。指導医の責任はこういった意欲のある医学生や研修医を将来世界で活躍可能な人材として優しく、そして時には厳しく育てていくことです。しかし、残念ながら日本の医療界ではCOVID19遷延化以前よりすでに留学を含めこのようなアカデミックな活動に対する熱量が明らかに低下しており、韓国、中国など他のアジアの国々と比較しても発表数や論文数が著しく低下傾向である日本の現状は極めて深刻です。日本人も以前のように一旗あげて世界で名を馳せようというハングリー精神がもっと必要ではないかと考えます。

(2)国際学会の醍醐味
国際学会は世界中から発表者、参加者が集まってくるため出席者は数万人に上ります。私はCOVID19前までは毎年米国呼吸器学会(ATS)と欧州吸器学会(ERS)に出席し、時々米国アレルギー喘息・臨床免疫学会(AAAAI)、欧州アレルギー・臨床免疫学会(EAACI)に参加していました。どこの学会に参加し発表するかを考慮する際の決め手は学会のレベルと開催場所です。ATSは世界最先端の学会ではありますが学会場の規模の問題で最近はサンフランシスコ、サンディエゴ、ワシントンDCなどに固定されつつあります。以前は私が留学していたデンバーでも開催され、留学先のNational Jewish Healthの旧知達と親交を深めていましたが、ホテルの数が不足気味となり最近は開催されていません。一方、現在参加者が最も多いのはERSで、なんと言っても開催場所が非常にattractiveです。ロンドン、バルセロナ、アムステルダム、パリ、マドリード、ミラノ、そして今年ウイーンで開催されるERSにCOVID19以降5年ぶりに参戦します。さて、ATSでもERSでも学会に参加しながら時間を見つけて有名な場所に立ち寄り、とくに教会や美術館、夜はコンサートやミュージカル鑑賞、そして重要なのは美味しい食事とワインを楽しみながら学会に参加している国内外の仲間で情報交換するのが常で、毎晩入れ替わり立ち替わり30-40人程度に膨れ上がることもしばしばです。こういった夜の交流でも新たな出会いが生まれ臨床や研究に大いに役立ちます。また、留学希望の人は学会中に留学先となり得る可能性のあるラボの教授とコンタクトをとって面談と情報収集をすることがあります。もちろん私たち指導医があらかじめ教授と連絡を取りあってミーティングを行う場所と時間をセッティングするわけです。ここでうまく話が進めばほぼ留学が決定します。そして学会が終わるとそのまま教授と一緒にラボに挨拶に行くこともあります(改めて日本から挨拶に行かなくても良いためお金と時間の節約になります)。さて、思い起こすと私の国際学会デビューは1994年Swedenのストックホルムで開催されたXV International Congress of Allergology and Clinical ImmunologyとAnnual Meeting of the European Academy of Allergology and Clinical Immunology (EAACI’94)の合同学会でした。


 

 

 

 

1984年に岡山大学を卒業後全身管理がしたくて麻酔科入局(臨床研修制度がない時代です!)、2年後に第二内科(現在の血液・腫瘍・呼吸器・アレルギー内科)に入局し数箇所の病院を回って大学に戻ったのが1990年ごろ、喘息の研究を開始し国内学会では発表の経験はありましたが海外の学会はnew worldでした。国際学会の発表は一般的にはOral PresentationとPoster Sessionに分かれていますが、日本人はPoster Sessionでabstractを応募することが多く、その後学会側がabstractの内容を評価しまず採否が決定され、その後採択演題の中から上位10-20%程度をPoster Discussion Session(学会によりパーセンテージは異なります)、残りがThematic Poster Session、いわゆるポスター発表となります。Thematic Poster Sessionではfacilitator(進行役)と聴衆がポスターの前に順番に回ってくるのでその場で5分程度の比較的和やかな雰囲気でdiscussionが行なわれ研究成果を披露することになります。それではOral PresentationとPoster Discussion Sessionはどちらがstressfulでしょうか?個人的には圧倒的にPoster Discussion Sessionです。Oral Presentationは10-15分間という時間が決まっているのでそれに合わせてスライドを作成するため発表後の質問に答えればいいのに対し、Poster Discussion Sessionはあらかじめテーマごとに10-20人のグループに分けられていて、2人のchairが進行具合でat randomに演者を指名し(これは全く予想ができません)、指名された演者は前に出て発表しQ&Aが始まります。2時間程度のSessionの中でいつ名前が呼ばれるかわからない状態で、逆に呼ばれない場合や何度も指名が入ったりすることもあり緊張状態が持続するためかなり疲れが溜ります。このPoster Discussion Sessionは要注意ですので覚えておいてください。さて、1994年のストックホルムの学会では二つの抄録を出していましたが両演題ともPoster Discussion Sessionに当たっていました。
(写真は低解像度ですがなんと30年前の貴重な抄録集の写真です)
この時はみんなこの発表形式がよくわかっていなかったのですが、あらかじめ座長が各ポスターの写真を何枚か撮っていたらしく、写真のスライドがスクリーンに映し出されると(どのスライドが出てくるか分からない)、比較的大きな会場でしたが演者が演題に駆け上がってそのスライドの説明と考察をプレゼンするというかなり変則的なドキドキパターンで最初は会場にどよめきが起こったのを覚えています。
その時のchairの1人がその後世界的に有名になるMcMaster大学のPaul O’Byrne教授でこの学会以降も様々な会で大変お世話になりましたが、このような医師としての将来的かつ世界的人脈構築にも国際学会は非常に有用です。ちなみに、演題455は難治性喘息に対しマクロライド薬であるエリスロマイシンが臨床的および基礎的検討において有意な効果を認めたという世界で初めての報告であり、30年を経て現在のガイドラインにもコントロール不良なNon-Type2 phenotypeの重症喘息において有用な治療薬として記載されています。このような国際学会は海外の新しい研究に触れ、また参加者とディスカッションすることで自身のモチベーション向上にも繋がります。さて、私たちのグループは学会終了後3泊のpost congress tourを企画し、ストックホルムからオスロを経由してフィヨルドを見ながら非常に美しい海辺の世界遺産の町ベルゲンを訪れた後、

 

 

 

 

北上して北極圏のロフォーテン諸島に渡り、翌朝釣り船を出してもらって釣り上げた1メータ―もある巨大なタラをそのまま船上で捌いてボイルし日本から持って来た醤油をぶっかけて食べるというシンプルだけど非常に贅沢かつ忘れえぬ味を今でも覚えています。 その後飛行機で北極圏最大の町トロムソにある世界最北端の医学部であるトロムソ大学を訪問。冬であればここからオーロラが見えるそうですが7月はそうはいかず、しかしながら非常に美しい白夜でストールシュタイネン山から見える太陽は沈むことなく再び昇っていく様は絶景でした。こんな二度と行けない北極圏の経験も国際学会に参加したからこその醍醐味です。
最近では、2017年のミラノのERSでは世界遺産であるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会にあるダ・ヴィンチが1495年から1497年にかけて描いた極めて有名な「最後の晩餐」のフレスコ画や、イタリアオペラの最高峰であるスカラ座で世界3大テノール歌手プラシド・ドミンゴのオペラを3階のバルコニー席から鑑賞できたのはラッキーでした。
(フレスコ画)    (スカラ座)    (プラシド・ドミンゴ)

Castには載っているものの出演は当日発表でこの時のシリーズでは唯一の出演でした。ドミンゴはコンサートでは時々来日していますが日本で自らオペラを上演することはないので貴重な舞台でした。また、2019年マドリッドのERSでは臨場感溢れる本場のフラメンコはド迫力。

一方、2018年のダラスのATSや2019年のサンディエゴのATSでの我々の若手メンバーのポスター発表の様子ですが、みんな生き生きと説明しているのがわかります。(2018年ダラスのATS)

 

 

 

 

 

(2019年のサンディエゴのATS)

このような写真を見ていると国際学会に参加してみたいと思う人が増えてくるのではないかと期待しています。
Let’s enjoy the moment!

(3)国際学会に役立つフレーズ

それでは、最後に国際学会のプレゼンを成功させる幾つかの決めゼリフを覚えましょう。

1)オープニングとして
* Thank you, Mr. Chairman. It is my great pleasure to present the data of our study about the effects of biologic therapy on severe uncontrolled asthma.
* I appreciate the opportunity to give this presentation at this annual meeting.
* Good afternoon, it is a great honor to be here to present our results about the effects of biologic therapy on severe uncontrolled asthma.
* Today, we are going to talk about the effects of biologic therapy on severe uncontrolled asthma.

2)目的と結果の要約
* First of all, I will describe the protocol about our study briefly.
* In this presentation, I will show you the results of the study about the usefulness of biologic therapy on severe uncontrolled asthma.
* In summary, the objectives of this study were to investigate the usefulness of biologic therapy on severe uncontrolled asthma, and results was,
* To summarize my results of this study,

2)結論では
* In conclusion, I have shown that biologic therapy is very effective on severe uncontrolled asthma.
* So, from these data, we can conclude that biologic therapy is very effective on severe uncontrolled asthma.

3)謝意として
* That’s all for my presentation. Thank you very much.
* Thank you for your attention.
* I would like to thank you for listening to my presentation.
* On behalf of my colleague, I would like to thank you all for listening.
* Before I end up this presentation, I wish to acknowledge the contribution made by my colleague.

《研修医ブログ》 同期で直島に行ってきました

こんにちは。研修医1年目のKです。

4月に入職してもうすぐ半年になります。この半年は本当にあっという間でした。
仕事では毎日が新鮮でまだまだ学ぶことの多い日々です。
プライベートでは同期と仕事終わりにジムに行ったりご飯を食べたり毎日充実した日々を過ごしています。同期は皆とても優しくて面白い人達ばかりで、すでに2年間しか皆で過ごす時間がないことに寂しさを感じています。

話は変わりますが、先日同期の子が直島で開催される学会に参加するということで、私は観光目的で遊びに行ってきました。直島は学生の時に一度行ったことがあったのですが、同期で遠出するのは初めてだったので新鮮で楽しかったです。直島は景色もきれいでご飯も美味しくてとても素敵な場所でした!来月は同期で韓国旅行に行く予定なので楽しみがいっぱいです!

マリア病院は先生方やコメディカルの方々、研修医の先輩や同期が皆とても優しくて、私は本当に恵まれているなと実感しています。ぜひ一度病院見学にきてその雰囲気を感じてください!研修医一同お待ちしています!

《指導医ブログ》当院の求める研修医とは・・・?(プログラム責任者Dr.金谷)

皆さんこんにちは。
酷暑の続く中、6年生の皆さんは卒試・国試勉強をしつつマッチング選考試験の真っただ中にいるのではないでしょうか。また4、5年生の皆さんは来年再来年に向けての情報収集に励んでおられる方も少なくないでしょう。

今回は当院初期研修プログラム責任者として、当院の求める研修医とは?について簡単に考察してみたいと思います。

これまで120名余りの初期研修医を受け入れてきた中で、病院としても様々な経験の蓄積をしてきています(研修医に対し数多くの喜びや、少ないながらも苦しみも経験してきました。これらは双方に言えることと思いますが・・・)
研修医の先生方は、初期研修病院に対し、自分の希望する研修体制が整っているか、そしてそれを補う設備等インフラの充実度はどうか、ならびに福利厚生を含めたワークライフバランスなどを重要視しているのではないでしょうか?

マッチング選考試験において、当院の場合面接官は4名いますが、私が個人的に重要視していることとして

1. 卒業試験・医師国家試験を合格できる成績を有していると思われること

2. 患者さんに誠実に向き合えること

3. チーム医療が叫ばれる中、他職種との連携は大変重要であり、一定のコミュニケーション能力を有していること

4. 研修医の求める研修体制が当院にあり、中規模病院としての特性を活かした、一人当たりの症例数の多さに魅力を感じ、当院のモットーである実践重視の研修や、そのための準備としてシミュレーションセンターの魅力を感じてもらっていること

5. 個性を発揮し切磋琢磨しつつも、一定の協調性を持って、円満な人間関係の中で楽しく充実した研修ができ、医師としてのスタートを切ってくれそうなこと(当院研修医は大変仲が良く、先輩後輩の関係も良好です)

6. 学ぶのみではなく、しっかりと身に着けそれを実践に活かし、上級医、指導医、コメディカルそして病院の力となってくれそうなこと

以上は私が選考試験の判断材料の骨子としている部分ですが、それ以外に明言できないいくつかの検討要件があります。

医学生の皆さんが真剣に研修病院を探されているのと同様に、当院も当院によりマッチした研修医を求めています。是非良いご縁があり当院で一緒に働けるよう祈っています。

姫路聖マリア病院初期研修プログラム責任者
金谷欣明

【事務局ブログ】姫路市初期研修医症例検討会「Dr.HimeG」&姫路市臨床研修医奨励金制度

こんにちは。臨床研修センター事務局の古和です。
7月31日にupした研修医A先生のブログと少し被ります・・・。
記事後半で【奨励金制度】についてご案内します!

*** 初期研修医症例検討会「Dr.HimeG」 ***
姫路市医師会が主催する勉強会で、研修医の先生方のスキルアップや
相互交流を目的として年3回程度開催されます。
姫路市内の研修医が集い、【臨床推論(初期マネジメントのディスカッション)】を行い、経験豊富な指導医の先生からじっくり解説をいただきます。

なかなか交流する機会がない他施設の研修医とディスカッションすることで、刺激を受けたり、モチベーションの向上に繋がったり、普段の診療を振り返ったり・・・と姫路市内の研修医の育成に資する取り組みです。

このような取り組みをしている自治体は珍しいと思います。
姫路市は各基幹型病院と連携を図り、一人前の医師になるための知識や技能の習得をサポートしています。

*** 姫路市臨床研修医奨励金制度のご案内 ***
姫路市には、研修医/専攻医向けの奨励金制度があります。
給与に加えご利用いただけますので、
姫路市で研修を希望されている方は是非チェックしてみてくださいね。

https://www.city.himeji.lg.jp/bousai/0000004902.html



(我が家の胡瓜のプランターに住み着いているカエル)
*苦手な方、ごめんなさい ヾ(^-^;)

《研修医ブログ》近況報告

研修医2年目のAと申します。早いもので、昨年4月に入職してから1年以上が経ちました。

先日、姫路市医師会主催の『Dr.HimeG』という催しに発表者として参加してきました。これは症例を提示し、要所要所で鑑別疾患や注意すべき所見などを他院の研修医とディスカッションした上で、講師の先生にその都度講評いただくものです。症例発表は各研修病院の持ち回りで、今回は当院が担当でした。講義はバイタルサインや身体所見といった普遍的で救急外来などでそのまま応用できる内容で、今後は少しだけ自信を持って外来対応ができる気がしました。

さて、話は変わりますが、6月にはクラシックカーラリーイベントの『コッパディ姫路』が開催されました。姫路を出発して淡路島で折り返すルートで、私は淡路島の中間地点まで見に行ってきました。私の特に好きな英国の名車たちが、60年以上前の設計にも関わらず、完全な状態で性能を発揮する様を間近で見ることができ、嬉しい気持ちになりました。『コッパディ姫路』は2年に一度、6月ごろに開催されているので、興味のある方は一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。

【事務局ブログ】ブルーインパルス

こんにちは。臨床研修センター事務局の古和です。

7月8月は、沢山の見学申込をいただきありがとうございます。
コロナ感染拡大防止の観点から、1日1名の受け入れ制限をしているため、お忙しい学生さんの希望に添えない場合があり大変申し訳ございません。
8月もほぼ日程が埋まっており、27日(火)以降の数日が空いているのみです。
「冬季休暇に見学に行きたいな~」と考えていただいている方は、予定が分かり次第、早めにお申し込みいただけますと幸いです。

さて先日、天橋立上空(京都府)でブルーインパルスが華麗な演目を披露してくれました!

当地から天橋立までは高速道路利用で2時間弱、アクセス抜群です。
部隊は、航空自衛隊小松基地(石川県)から、高速道路230km/3時間かかる距離を約15分で宮津湾上空に侵入✈
青空を翔る精鋭部隊の方達に「夢」「感動」「希望」「笑顔」を与えてもらいました。

梅雨も明け、厳しい暑さが続きます。
皆さんも熱中症に気を付けながら休暇をお過ごしくださいね。

《指導医ブログ》博多での学び(整形外科部長Dr.三谷)

こんにちは、整形外科医の三谷です。

今年は2024年の日本整形外科学会に参加するため、1泊ではありますが博多へ出張してきました。日常診療では専門分野として肩関節を中心に診療することが多いのですが、こういった大きな学会では自分の専門領域以外の話をまとめて聞くことができ、最新の治療法や手術技術の進歩についての発表など多くの知見を得ることができました。

本学会では屋台のラーメンやうどんなどの業者の方が一部出張してきてくれており、美味しい博多ラーメンやうどんなどを楽しむこともできました。コロナが2類相当のときは学会出張をせずwebでの参加となり、あまり集中してきくことができず、学会発表などの意欲もさがった時期がありましたが、現地参加ができるようになり徐々に以前のようになってきたなと実感しています。そう思っていたところにYahoo!ニュースではコロナが再度急増とのニュース。やれやれです。

これから医師を目指す皆さん、医療の道は厳しい一方で、充実感とやりがいに満ちています。学び続ける姿勢を持ちながら、時には息抜きを忘れずに。皆さんが楽しく充実した医師生活を送れるよう応援しています。

【事務局ブログ】JCEPの書面更新調査を受審しました

こんにちは。臨床研修センター事務局の武田です。

突然ですが・・・
当院は「NPO法人卒後臨床研修評価機構(JCEP)」 の認定病院です。

同機構は、国民に対する医療の質の改善と向上をめざすため、臨床研修病院における研修プログラムの評価や人材育成等を行い、公益の増進に寄与することを目的としています。

当院は2018年8月1日付で初回認定を受け、その後も訪問調査や更新書面調査を継続して受審しています。

そして先日、2回目の「更新書面調査」を受審しました!

2024年 更新書面調査内容 コメント
『前回訪問調査の指摘事項に関して、書面上、適切な対応策あるいは検討方針が示されていることを確認しました。研修の質向上に向けて、様々な優れた取り組みをされていることに敬意を表します。今後とも、2年間で幅広い総合診療能力を身につけた人間性豊かな医師を育成されますよう期待します。』

当院は日頃から、病院全体をあげて臨床研修の検証や改善に取り組み、第三者(NPO法人卒後臨床研修評価機構(JCEP))からの評価を受け、より一層の質向上につなげています。認定病院は安全かつ安心して質の高い臨床研修を行える環境が整っていることが評価されています。臨床研修病院を探すとき、[JCEP]の認定を受けているかも一つの指標になると思いますので少し気にとめて見てみてください。

さて、先日7/6(土)に今年度2回目の「病院見学説明会」を開催しました。
集合のときは緊張気味だった学生さんも、次第に緊張がほぐれたようで笑顔が多く見られました。

暑いなかでしたが、院内見学ツアーも♪
指導医との距離感や充実した研修環境をご体感いただけたかと思います。

夏休みシーズンの見学申込みを多数いただいており、日程が埋まりつつあります。
見学をご希望の方はお早めにご連絡くださいね。
みなさまのお越しをお待ちしております!

《指導医ブログ》 研修を楽しむ、学会を楽しむ

初期研修医の期間は大切です。初期研修を修了後Generalistを目指すにしても、Specialistを目指すにしても、この2年間をどう活用していくかは死活的に大切ですね。医師の進路としてはこの2つに加えSubspecialistを加えた3つと言う説もあります。学生時代に進路がほぼ確定し、初期研修の期間からすぐに専門性を目指す初期研修医もいれば、ぎりぎりまで進路が見つからない人もいるかもしれません。そんな進路に迷う子羊のために、前者であってもおすすめしたいのが「たくさんの科を回ること」「好きな科の学会に複数参加してみること」です。

私は初期研修時、当時必修だった内科・外科・麻酔科・小児科・産婦人科・精神科・地域医療に加え、整形外科・脳神経外科・泌尿器科・皮膚科・形成外科・眼科・放射線科・病理を回らせていただきました。多いですね。そのような臨床研修を特色にする研修病院だったのもあり、同期の研修医たちも皆好んでたくさんの科を回っていました。そうすることで、どの科を目指すにしても幅広い経験ができGeneralist的指向を養えていたように思います。私はどの科を回っていても「自分がこの科で一生やっていく」あるいは「この科と将来どのように付き合うか」という視点を持って真剣に診療に参加していたのですが、目的意識を持つことで見えてくるものがありました。複眼的に捉え、自分が将来その科とどう向き合っていくか後々のヒントになると思います。

病理に関して言えば、初期研修中の2年間に1回以上のCPC担当は必須です。さらに、手前味噌ですがもし病理診断科での研修を選択すると、病理に提出されてきた検体 (細胞診、生検、手術材料、術中迅速) をつぶさに観察しつつ、切り出し、検体処理、診断と報告に積極的にコミットすることで習熟し、疾患や病態の把握のみならず病理の仕事全体が俯瞰でき理解が深まります。総論・各論横断的な病気の見方ができるようになり、クリティカル・シンキングの実践としても有用です。病理と各科の対話、相互フィードバックの重要性に気づくことで、どの科に進むことを選択しても将来的に役立つこと請け合いです。

また、勉強会や学会への参加も重要ですね。私は研修医時代は内科学会と病理学会に入っていましたが、どちらの学会にも出席して大変勉強になりました。興味がありそうなものには時間の許す限りたくさん参加してみるのが良いのではないかと思います。最先端の医療に触れ、診療と研究の両面の奥深さを知るのがが良いと思います。私も、卒後かなり経ってからも乳癌学会、膵臓学会、JDDW (日本消化器関連学会週間) 等に参加し、自分の専門分野だけでは伺い知りにくいことをたくさん吸収しています。

まとめになりますが、たくさんの科を回り、異なる科の学会に参加してみることで、学生時代よりもさらに広くかつ深く診療と医学に触れ、将来にわたる勉強の基礎固めとなり飛躍するための礎になるのではないかと思います。ぜひ、初期研修時代を戦略的に過ごしてみてください。

 

【事務局ブログ】消防訓練に参加しました

こんにちは。臨床研修センター事務局の古和です。
先日、防災対策委員会主催で消防訓練を開催しました。
この訓練、新入職員は必修参加のため1年次生も6名揃って参加しました。

講習会は、以下の内容で行われました。
1.防火・防災に関する講義
2.備蓄庫・免震構造見学・避難通路歩行訓練
3.消火訓練

(消火器、屋内消火栓の使用方法を学びます)

休日・夜間に火災が発生した場合、少人数のスタッフで避難誘導にあたります。職員の安全を確保しながら、患者様に安全な場所へ避難していただくことが大切です。

①階段を使用する「垂直避難」ではなく、同じフロア内で火元とは反対側への「水平避難」を行うこと
②耐火対策/延焼防止対策が施されているため、患者の避難誘導を優先すること
③火災による煙の危険性
④感知器の作動放送と火災放送の音声確認など

今回の訓練は、有事に備えて防災意識を高める機会となったと思います。

ついでに・・・。広大な敷地内で設備を見学している道中の写真です。

当院では、姫路市消防局と連携して「救急ワークステーション」を実施しています。敷地内に救急車を待機させ、出場要請が無い時間帯は、救急隊員の方がメディカルシミュレーションセンター等で研修を受け、要請が入ると敷地内から現場に直行されます。

当該センターは充実した設備を取り揃えており、専従のインストラクターによる指導を受けられます。特に、研修医1年目は教育研修で沢山お世話になります(๑•̀ㅂ•́)و✧

年間教育計画はこちら

充実した研修環境に興味をお持ちいただいた方、夏休みを利用して見学に来られませんか?

見学申込はこちら

皆様にお会いできることを心よりお待ちしております。