令和3年度 姫路聖マリア病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 612 193 197 259 442 548 835 1557 937 306
年齢階級別退院患者数は、令和3年度の退院患者を10歳刻みで集計したものです。
60歳以上の患者数が3,635人(61.8%)と全体の半数以上を占めており、地域社会の高齢化を反映しています。
60歳以上の疾患では大腸良性腫瘍が最も多く、次いで白内障、前立腺癌、肺癌などが上位を占めています。
また、当院は小児科、産婦人科を整備しているため0~9歳の患者数も比較的多く、令和3年度はRSウイルス感染症の流行もあり呼吸器疾患が最も多くなっています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 275 3.32 2.65 0.00 68.89
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 78 17.90 13.14 6.41 78.37
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 75 23.76 20.57 17.33 87.29
050130xx9900xx 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 49 20.04 17.35 18.37 83.14
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 37 2.95 3.3 0.00 77.11
大腸ポリープ等に対する内視鏡的切除が行われた症例が最も多く占めています。
次いで尿路感染症や腎盂腎炎などの尿路系疾患、誤嚥性肺炎が上位の疾患となっています。
令和2年度より呼吸器内科医が着任しており、前年度に続き肺癌の検査入院や肺癌に対する化学療法実施のための入院があり、肺の悪性腫瘍が上位疾患にあがっています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 定義副傷病なし 137 6.2 5.83 0.73 1.86
080270xxxx1xxx 食物アレルギー 手術・処置等1あり 72 1.01 2.13 0 3.1
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 63 4.57 6.13 0 0
060380xxxxx00x ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 51 4.67 5.53 0 4.59
140010x199x1xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等21あり 18 8.44 10.48 0 0
新生児から中学校3年生ごろ(0~15歳)までの患者様の内科的治療を行っています。
最も多い疾患は急性気管支炎などの呼吸器疾患です。
令和3年度はRSウイルス感染症の流行もあり、この疾患の半数以上はRSウイルスによるものです。
次いで食物アレルギーや新生児疾患(新生児黄疸など)が上位の疾患となっています。
令和3年よりアレルギー科が新設され、食物アレルギーの負荷試験を積極的に行っています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 91 6.44 4.74 2.2 67.29
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等1なし 50 8.48 10.15 0 65.22
060241xx97xxxx 痔核 手術あり 45 7.64 5.52 0 59.02
060235xx97xxxx 痔瘻 手術あり 44 8.61 5.74 0 40.5
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 41 6.66 6.25 0 60.85
鼠径ヘルニアが最も多い疾患となっています。
外科は内科との院内連携や地域医療機関の紹介が多く占めています。
令和3年度は特に乳がんや痔核・痔瘻が上位の疾患となっています。
地域医療機関とも連携しながら、専門医や専門的なスタッフにより患者様に適切な医療を提供できるよう努めています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 109 32.83 25.32 40.37 83.53
070350xx01xxxx 椎間板変性、ヘルニア 内視鏡下椎間板摘出(切除)術 後方摘出術等 63 14.41 9.97 0 60.49
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病なし 32 7.09 4.99 0 59.16
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 25 32.36 23.02 0 74.76
160850xx01xxxx 足関節・足部の骨折・脱臼 骨折観血的手術 鎖骨、膝蓋骨、手(舟状骨を除く。)、足、指(手、足)その他等 24 43.5 18.36 0 55.54
最も多い疾患は大腿骨骨折の手術症例となっており、平均年齢から高齢の患者様が多いことがうかがえ、9割は60歳以上の患者様となっています。
疾患によっては地域包括病棟や回復期リハビリテーション病棟でリハビリを行い患者様が自宅復帰できるよう対応するため、上位疾患の中にも平均在院日数が長くなっている症例もあります。
次いで椎間板変性、ヘルニア(腰椎椎間板ヘルニアなど)の手術症例が多くなっています。
脊椎の専門医がおり、症例によっては低侵襲な内視鏡や経皮スクリューを用いた手術を行っています。
またスポーツ障害についてはスポーツ障害に詳しい医師、トレーナー、理学療法士が連携し質の高い医療を提供しています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1なし 12 8 4.01 0 58.5
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2なし - - 2.94 - -
030390xx970xxx 顔面神経障害 手術あり 手術・処置等1なし - - 10.03 - -
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2なし - - 7.68 - -
080007xx011xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1あり - - 7.75 - -
2019年より形成外科が開設しています。
皮膚の良性腫瘍に対する手術症例が最も多くなっています。
その他、分類が分散し10件未満ですが、眼瞼下垂、顔面神経麻痺の後遺症に対する手術などの治療も行っています。
小児外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x101xxxx 鼠径ヘルニア(15歳未満) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 - - 2.78 - -
140590xx97xxxx 停留精巣 手術あり - - 2.99 - -
060170xx02xxxx 閉塞、壊疽のない腹腔のヘルニア ヘルニア手術 腹壁瘢痕ヘルニア等 - - 7.84 - -
11022xxx01xxxx 男性生殖器疾患 精索捻転手術等 - - 3.77 - -
060150xx99xx0x 虫垂炎 手術なし 定義副傷病なし - - 7.31 - -
小児外科では新生児から15歳までの一般外科疾患、小児泌尿器科疾患および重症心身障害児・者診療を取り扱っています。
上位疾患が10件未満のため「-」の表記となっていますが、鼠径ヘルニアや停留精巣の手術症例が上位疾患となっています。
これまで当院で行われていなかった小児の鼠径ヘルニアに対する腹腔鏡治療や漏斗胸治療も行っています。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 83 5.45 6.04 0 42.82
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 45 5.02 6.11 0 40.6
120100xx01xxxx 子宮内膜症 子宮全摘術等 34 5.76 7.2 0 40.88
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 手術・処置等2なし 33 2.03 3.05 0 40.58
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 21 8.52 9.46 0 47.9
産婦人科では子宮筋腫などの子宮良性腫瘍や卵巣良性腫瘍に対する手術症例が上位2疾患を占めています。
可能な限り腹腔鏡下手術を取り入れ、低侵襲で安全な手術を目指しています。
上位疾患にあがっている子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)は子宮頸部高度異形成が大半を占めています。
子宮頸部高度異形成の入院は手術実施日も含め1泊2日の入院で治療を行うため、自院平均在院日数が全国平均在院日数より短くなっています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり片眼 173 2.43 2.71 0 73.37
020200xx9700xx 黄斑、後極変性 手術あり 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし - - 6.07 - -
020200xx9710xx 黄斑、後極変性 手術あり 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし - - 6.14 - -
020240xx97xxx0 硝子体疾患 手術あり片眼 - - 5.36 - -
- - - - - - -
白内障の手術症例が最も多くなっています。
白内障手術は入院だけでなく、外来通院3日間が必要とはなりますが日帰りで受けることも可能であり、患者様のニーズにあわせて治療を行っています。
上位疾患が10件未満のため「-」の表記となっていますが、網膜前膜など網膜硝子体疾患の治療も行っています。
硝子体手術(糖尿病性網膜症、黄斑疾患、網膜剥離手術)は月1回の頻度で侵襲の少ない25ゲージ小切開手術を実施しています。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1あり 182 1.99 2.03 0 57.53
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 74 9.62 7.84 0 21.78
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 61 10.02 6.47 0 52.93
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 40 6.75 5.71 0 44.13
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 26 9.35 4.92 0 68.62
耳鼻いんこう科は、非常勤医師も含め得意分野を活かしたチーム医療体制を構築しています。
睡眠時呼吸症候群が最も多く占めています。
睡眠時呼吸症候群に対しては技術部門と連携し、正確な診断と適切な対処法を指南しています。
急性・慢性扁桃炎、扁桃肥大、慢性副鼻腔炎などの扁桃、副鼻腔疾患も上位を占めています。
また、めまい疾患や難聴などの治療も積極的に行っています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2なし 106 6.18 7.02 0 75.94
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 手術・処置等1なし 定義副傷病なし 99 5.68 5.56 0 61.58
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 81 3.07 2.5 0 75.09
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術等 66 9.21 8.23 0 73.17
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 25 11.24 13.14 0 71.36
膀胱癌の手術症例が最も多く占めており、治療は主に内視鏡手術を行っています。
次いで上部尿路疾患(腎・尿管結石)の手術症例が多くなっています。
腎・尿管結石に対して患者様に負担のかからないよう外来で体外衝撃波による結石砕石術や、体外衝撃波で砕石困難な場合は入院で内視鏡下レーザー砕石術も行っています。
前立腺癌に対してはPSA(前立腺特異抗原)の測定による早期発見に努めており、手術療法や内分泌(ホルモン)療法などを行っています。
また、地域連携がんパスも運用しており、地域医療機関と診療連携を行っています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 29 17 10 26 1 22 1 8
大腸癌 25 51 19 23 6 38 1 8
乳癌 29 40 7 3 6 7 1 8
肺癌 19 11 16 46 8 24 1 8
肝癌 10 0 2 4 3 30 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
5大癌とは胃癌・大腸癌・乳癌・肺癌・肝癌を示しています。
癌の診断、初回治療を行った場合を「初発」として、UICC病気分類(国際対がん連合によって定められた分類)別と再発に分けて集計しています。
StageとはT(原発腫瘍の進展範囲)・N(所属リンパ節転移の有無と進展範囲)・M(遠隔転移の有無)のカテゴリによって分類するものです。
令和3年度は例年と比較し、乳癌、肺癌がほとんどのStageで増加傾向となっています。
乳癌は地域医療機関との診療連携により治療症例が増加し、肺癌は令和2年度より呼吸器内科医が着任したことにより積極的に診断・治療が実施されたためと考えられます。
胃および大腸の早期癌では、内視鏡的治療を積極的に行っています。
また、内視鏡的治療で切除しきれない場合は外科的治療が必要になりますが、その場合は術後の痛みが少なく早期退院できる腹腔鏡手術を積極的に行っています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 6 10.83 48.5
中等症 46 21.15 75.85
重症 14 20.57 82.79
超重症 9 20 84.22
不明 0 0 0
誤嚥性肺炎を除く市中肺炎の患者様に対し肺炎の重症度分類であるA-DROPを用いて重症度を判定し、その重症度別で患者数を集計したものです。
重症度が高くなるほど、平均年齢が高くなる傾向にあります。
平均在院日数は軽症の患者様は年齢層が低いため他重症度の患者様より短くなり、中等症以上の患者様は在院日数が長くなる傾向にあります。
当院では中等症の症例が多く占めています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 8 30.38 72.88 8.33
その他 4 21.25 84 16.67
脳梗塞の発症から入院までの日数別に症例数、平均在院日数、平均年齢、転院率を示しています。
当院は脳神経疾患で外科的治療を要する患者様は近隣の専門施設と連携を取り、各施設へ紹介を行っています。
高齢の患者様が多くを占め、自宅療養の困難な患者様へは地域包括病棟や回復期リハビリテーション病棟で自宅復帰のためのケアに取り組んでおり、平均在院日数が長くなる傾向にあります。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル未満 236 0.12 2.11 0 69.44
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 49 3.59 12.47 2.04 78.98
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル以上 35 0.14 3.17 0 66.69
K697-31ロ 肝悪性腫瘍ラジオ波焼灼凝固法(一連として) 2センチメートル以内のもの その他のもの 13 1.69 8.15 0 76.77
K654 内視鏡的消化管止血術 12 1 10.92 0 76
胃・大腸の良性疾患や早期癌、胆管結石などに対する内視鏡的治療を積極的に行っています。
令和2年度から肝疾患診療を専門とする医師が着任し、肝癌に対する低侵襲な治療法のラジオ波焼灼法(RFA)も行われるようになっています。
小児科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9131 新生児仮死蘇生術 仮死第1度のもの - - - - -
K300 鼓膜切開術 - - - - -
K331 鼻腔粘膜焼灼術 - - - - -
K7151 腸重積症整復術 非観血的なもの - - - - -
- - - - - - -
上位の手術症例は患者数が10人未満のため、すべて「-」の表記となっています。
当院は新生児仮死(新生児にみられる呼吸循環不全を主徴とする症候群)に対する新生児仮死蘇生術(仮死第1度)を行っています。
また小児科の患者様は耳鼻科との併診も多く、耳鼻科疾患の手術も上位の手術症例にあがっています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 74 3.11 5.2 1.35 63.69
K634 腹腔鏡下鼠経ヘルニア手術(両側) 70 1.37 3.94 1.43 66.09
K7435 痔核手術(脱肛を含む) 根治手術(硬化療法(四段階注射法によるもの)を伴うもの) 49 0.14 6.94 0 57.45
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 39 5.05 17.18 0 69.41
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置 頭頸部その他に設置した場合 38 1.11 1.95 0 64.87
当院外科はマリア病院開設間もない頃から消化器疾患に対する外科治療を行っている歴史ある診療科です。
時代の変遷を経てきましたが、現在でも主として消化器、特に胃癌、大腸癌、肝臓癌、膵臓癌、胆道癌や乳癌といった悪性疾患を中心とした外科治療や抗がん剤治療にも取り組んでいます。
また、呼吸器疾患やその他の良性疾患を中心とする一般外科、救急疾患に対しても積極的に取り組んでいます。
令和3年度は前年度と同じく、胆のう結石などに対して行われる胆嚢摘出術が最も多く、次いで腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術が多くなっています。
当院は2017年より肛門外来を開設し、積極的に肛門疾患の初診・紹介患者様を受け入れており、痔核手術の件数も多くなっています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 91 2.8 25.55 28.57 76.22
K134-22 内視鏡下椎間板摘出(切除)術 後方摘出術 65 2.46 12.51 1.54 60.98
K0821 人工関節置換術 肩、股、膝 63 1.89 29.54 1.59 73
K0811 人工骨頭挿入術 肩、股 42 3.05 29.43 45.24 83.79
K0462 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨 29 2.48 17.86 3.45 60.21
上位には四肢の骨折に対する観血的手術が多くを占めています。
その他には椎間板ヘルニア等に対して行われる内視鏡下椎間板摘出術や、変形性股関節・膝関節などに対して行われる人工関節置換術が上位を占めています。
骨折観血的手術(肩甲骨、上腕、大腿)・人工骨頭挿入術では、その大半が大腿骨骨折となっています。
平均年齢を見ても高齢者の患者様が多くを占めており、地域連携パスを活用し自宅療養が困難な患者様やリハビリ専門病院との連携が必要な患者様に転院いただく対応をとっているため、転院率が高い傾向にあります。
椎間板ヘルニアなどの手術には顕微鏡、内視鏡や経皮スクリューを用いた低侵襲手術を行い、術後の脊椎の機能の温存を図っています。
肩関節疾患や膝関節疾患では関節鏡を用いた低侵襲手術を積極的に行っており、他院からも多くご紹介いただいています。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0063 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外) 長径6センチメートル以上12センチメートル未満 - - - - -
K0151 皮弁作成術、移動術、切断術、遷延皮弁術 25平方センチメートル未満 - - - - -
K0052 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部) 長径2センチメートル以上4センチメートル未満 - - - - -
K0062 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外) 長径3センチメートル以上6センチメートル未満 - - - - -
K0111 顔面神経麻痺形成手術 静的なもの - - - - -
上位の手術症例は患者数が10人未満のため、すべて「-」の表記となっています。
皮膚、皮下腫瘍摘出術が上位を占めています。
脂肪腫などの皮膚良性腫瘍や母斑などに対して行われた手術が多く占めています。
また、顔面神経麻痺に対する手術も行われています。
小児外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K836 停留精巣固定術 - - - - -
K6335 ヘルニア手術 鼠径ヘルニア - - - - -
K6333 ヘルニア手術 臍ヘルニア - - - - -
K634 腹腔鏡下鼠経ヘルニア手術(両側) - - - - -
K8282 包茎手術 環状切除術 - - - - -
上位の手術症例は患者数が10人未満のため、すべて「-」の表記となっています。
停留精巣に対して行われる停留精巣固定術が最も多く占めています。
次いで鼠径・臍ヘルニアの手術が多くなっています。
これまで当院で行われていなかった小児の鼠径ヘルニアに対する腹腔鏡治療が行われるようになっています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側) 腹腔鏡によるもの 77 0.96 3.06 0 40.29
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 60 1.08 4.17 0 46.03
K867 子宮頸部(腟部)切除術 33 0.03 1 0 40.58
K877 子宮全摘術 24 1.33 7.04 0 49.25
K872-2 腹腔鏡下子宮筋腫摘出(核出)術 18 1 4 0 35.72
当院では周産期医療体制を整備しており帝王切開手術が最も多くなっていますが、今回の集計要件から外れるため計上されていません。
婦人科では子宮筋腫などに行われる腹腔鏡下腟式子宮全摘術が多く占めています。
次いで卵巣子宮内膜症のう胞や卵巣良性腫瘍などに行われる子宮付属器腫瘍摘出術が多くなっています。
可能な限り腹腔鏡下手術取り入れ、低侵襲で安全な手術を目指しています。
また、子宮がん検診も積極的に行っており、子宮頸部高度異形成などの境界悪性疾患の治療も行っています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの 172 0 1.41 0 73.48
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術 網膜付着組織を含むもの - - - - -
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白内障に対して行われる水晶体再建術が最も多く占めており、患者様のニーズにあわせて治療を行っています。
網膜前膜などに対して行われる硝子体茎顕微鏡下離断術は侵襲の少ない25ゲージ小切開手術を実施しています。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術 摘出 57 1.3 7.61 0 20.18
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅲ型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 56 1.61 7.25 0 50.39
K347 鼻中隔矯正術 18 1.28 7.17 0 33
K368 扁桃周囲膿瘍切開術 13 0.54 5.38 0 42.15
K3892 喉頭・声帯ポリープ切除術 直達喉頭鏡又はファイバースコープによるもの 10 1 5.2 0 50.6
慢性扁桃炎や扁桃肥大に対して行われる口蓋扁桃手術が最も多く占めています。
平均年齢を見ても若年層の患者様が多く、夏休みや冬休みなど学校の長期休みを利用して治療される患者様も多数おられます。
副鼻腔炎に対して行われる内視鏡下鼻・副鼻腔手術や鼻中隔弯曲症に対して行われる鼻中隔矯正術が上位を占めています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用のもの 101 1.19 4.07 0 75.97
K7811 経尿道的尿路結石除去術 レーザーによるもの 89 1.61 3.72 1.12 61.69
K841-21 経尿道的レーザー前立腺切除・蒸散術 ホルミウムレーザー又は倍周波数レーザーを用いるもの 61 2.18 5.97 0 72.8
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 48 1.15 5.69 2.08 68.94
K830 精巣摘出術 21 1.52 3.81 4.76 75.81
膀胱癌に対して行われる膀胱悪性腫瘍手術や腎・尿管結石に対して行われる経尿道的尿路結石除去術が多くを占めています。
膀胱・前立腺・腎など悪性疾患や腎・尿管結石の治療に積極的に取り組んでおり、他院からも多くご紹介いただいています。
前立腺肥大症に対する手術では、従来の経尿道的前立腺切除術より出血が少なく治療効果の高いホルミウムレーザー前立腺核出術(HoLEP)を多く行っています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 0 0
異なる 5 0.08
180010 敗血症 同一 16 0.27
異なる 25 0.42
180035 その他の真菌感染症 同一 0 0
異なる 1 0.02
180040 手術・処置等の合併症 同一 12 0.2
異なる 0 0
当院は救急医療を行っており、重篤な患者様への医療も積極的に取り組んでいます。
術前には合併症のリスクについて十分な説明を実施しています。
術後退院された患者様へ十分なフォローができるよう救急体制を整備しています。
更新履歴
2022年09月30日
令和3年度のデータを掲載しました。