薬と喫煙

薬と喫煙の相互作用について

薬は他の薬や食べ物以外に喫煙によっても影響を受けることをご存知ですか。

喫煙者と非喫煙者が同じ量の薬を服薬しても、喫煙者が服用した場合の方が薬の効き目が弱くなってしまうことがあります。 また、受動喫煙によっても同様の影響を受ける可能性があります。

タバコの煙には、4000種類以上の化学物質が含まれます。 一部の化学物質は、肝臓にある「薬物代謝酵素」を活発にさせます。 この酵素の働きによって分解される薬は、早く分解されてしまいます。 つまり、タバコを吸わない人よりも、効き目が弱くなってしまうのです。 また、タバコに含まれるニコチンの影響も大きく、副作用を増強させてしまいます。

喫煙により影響を受ける薬

喫煙によって影響を受ける主な薬には、以下のようなものがあります。

解熱鎮痛薬: アセトアミノフェン(商品名:カロナール等)
気管支喘息治療薬: テオフィリン(商品名:テオドール、ユニフィル、スロービット等)
狭心症治療薬、高血圧治療薬: プロプラノロール(商品名:インデラル等)
胃潰瘍薬: シメチジン(商品名:タガメット、カイロック等)
鎮痛剤: ペンタゾシン(商品名:ペンタジン、ソセゴン等)
抗不整脈薬: フレカイニド(商品名:タンボコール)
メキシレチン(商品名:メキシチール)
抗うつ薬: イミプラミン(商品名:トフラニール、イミドール等)
フルボキサミン(商品名:デプロメール、ルボックス)
糖尿病薬: インスリン
抗悪性腫瘍薬: エルロチニブ(商品名:タルセバ)
経口避妊薬: 35歳以上でかつ1日15本以上タバコを吸う人が、経口避妊薬(通称:ピル)を飲むと心筋梗塞や脳梗塞が起こる確率が高まると報告されています。

個人差はありますが、例えばテオフィリンの場合、喫煙者は非喫煙者の1.5倍の量の薬を服用しないと同じくらいの効果が得られないと言われています。 そのため、もし喫煙者がテオフィリン服用中に禁煙をした場合、喫煙時よりもテオフィリンの血中濃度が上昇し、頭痛・嘔吐・痙攣などの症状が現れる可能性があります。 そのため、禁煙する際にも薬との相互作用に注意しなければなりません。

最後に

これらのお薬は、喫煙や禁煙により薬の種類や量の調整が必要になる場合があるため、喫煙状況について医師や薬剤師にお伝えください。 自己判断で勝手に薬の量を変えたりしないようにしましょう。

姫路聖マリア病院

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