整形外科
- 診療内容・特色
めざすところ
整形外科は頚から足先までの運動器の病気やけがを担当する診療科です。 背骨や手足の骨、関節の痛みや変形などの不具合が治療対象になります。当科を訪れる方々の運動器障害を改善し、少しでも痛みの和らいだ質の高い日常生活を送っていただくことが目標です。さらに、地域の医療機関と連携し、適切なタイミングで治療に介入できるネットワークの構築をめざしています。
人員
現在は常勤医7名(整形外科専門医スタッフ4名および整形外科専攻後期研修医3名)で診療にあたっています。また、充実したリハビリテーション施設およびスタッフとともに機能回復に取り組んでいます。
外来診療
外来部門は、レントゲン、CT、MRIなどの各種画像検査で的確に診断を行い、薬物療法などの保存的治療が主体です。疾患によっては外来手術も実施しています。 また、骨密度測定器(DEXA)を用いた骨粗鬆症の定量的検査や、その後の治療も積極的に実施し高齢者に多い圧迫骨折の予防を行っています。
整形外科疾患に全般に対して対応可能ですが、一部の専門外領域や高度な専門性を必要とする疾患(骨軟部腫瘍、重篤な外傷・疾患など)は診断、初期治療の後、近隣の専門病院に紹介させていただくことがあります。
入院診療
入院部門では、手術療法を行い、早期のリハビリを中心に行っています。
- 取り扱う主な疾患
- 外傷(四肢の骨折など外傷全般)
- スポーツ傷害(反復性肩関節脱臼、 肩腱板断裂、前十字靱帯損傷、半月損傷、野球肘、野球肩など)
- 脊椎疾患(脊柱管狭窄症、頸椎、腰椎椎間板ヘルニアなど)
- 変形疾患(変形性膝、股、肩、足関節症など)
【外傷】
四肢の骨折に対して積極的に手術を行い、高齢の方の下肢骨折例では、地域連携パスを活用しています。
【関節手術・スポーツ整形外科】
変性疾患からスポ-ツ障害まで幅広い疾患の機能再建を行っています。特に肩、肘関節の関節鏡手術は先進技術を導入し、かつスポーツ障害に詳しい医師、トレーナー、理学療法士が連携してスポーツ障害の方にも質の高い治療を提供しています。各関節の人工関節置換術も最小侵襲の手技を取り入れ行っています。
【脊椎手術】
頚椎、胸椎、腰仙椎の脊椎疾患が対応可能で、神経の圧迫の解除や変形の矯正を行います。症例によっては顕微鏡、内視鏡や経皮スクリューを用いた低侵襲手術を行い、術後の脊椎の機能の温存を図ります。
- 実績
年度 手術総件数
2021年度 914 件 2020年度 844 件 2019年度 794 件 2018年度 797 件 2017年度 800 件 肩関節鏡の手術件数は 県内でも有数を誇っています。スポーツ障害に詳しいドクター、トレーナーが在籍していることが要因の一つです。
脊椎外科指導医が勤務するようになり、脊椎手術も有意な件数が実施されています。
2021年度手術分類
外傷(骨折など) 391 件 関節鏡視下手術 肩
(腱板断裂修復、反復性脱臼制動、肩鎖関節脱臼整復、授動術など)89 件 肘
(遊離体摘出、関節形成など)2 件 膝・股
(半月切除、縫合、前十字靭帯再建など)33 件 手根管開放術 27 件 手, 足
(TFCC縫合、切除、足関節固定、足底腱膜切離など)4 件 脊椎手術 134 件
(内視鏡手術 68 件)上肢 腱鞘切開 40 件 その他
(関節形成、腱移行、腱断裂縫合、授動術など)95件 下肢 外反母趾矯正術 4 件 その他
(アキレス腱縫合など)15 件 人工関節手術
(膝、股、肩)65 件 腫瘍 15 件 - 治療方針
生活指導、内服、注射、リハビリテーションなどの保存加療を駆使した上で、手術療法によって症状の改善ができる場合はできるだけ侵襲の少ない手術を行い、早期の社会復帰につなげることを可能にします。
画一的な治療方針ではなく、患者様の症状やお悩みやご要望に応じて適切な治療を提案します。
- 担当医スケジュール
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◎・初診のみ (非)・非常勤医師 青字・男性医師 赤字・女性医師
月 火 水 木 金 ◎大澤
整形一般◎黒澤
整形一般◎藤林
股関節・人工関節◎三谷
肩・肘・スポーツ◎尾﨑
脊椎三谷
肩・肘・スポーツ尾﨑
脊椎黒澤
整形一般尾﨑
脊椎藤林
股関節・人工関節北村
整形一般上出
整形一般上出
整形一般北村
整形一般大澤
整形一般診察担当医は当日提示
- 医師紹介
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氏名 尾﨑 琢磨(オザキ タクマ)
役職 副院長、診療部長
資格 医学博士
日本整形外科学会認定整形外科専門医
日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医
日本脊椎脊髄病学会認定指導医
日本整形外科学会リハビリテーション医
運動器リハビリテーション医
脊椎脊髄病医担当 脊椎外科
メッセージ 脊椎外科を専門とし、頚椎、胸椎、腰椎疾患などの手術が必要な方の診療を行っています。脊椎疾患は、自覚症状がそれほどなくても知らぬ間に神経組織へ障害が進行し、自然経過や軽微な外傷で急速に悪化することがあります。専門医による的確な診断と早めの治療が必要な分野で、通常の肩こりや背部痛、腰痛と考えずに、遠慮なく当科を受診してください。近年ではφ8mmの最新の脊椎内視鏡(PED内視鏡)を導入し、低侵襲手術で対応できる比率が増加しています。さらに、骨粗鬆症を伴う脊椎変形の方に対し、圧迫骨折の予防や治療も行っています。
また、上肢・下肢関節疾患に対する低侵襲手術や肩、股、膝関節の人工関節手術、外傷に対する適切で素早い対応とリハビリテーションが当院の整形外科の強みです。氏名 三谷 誠(ミタニ マコト)
役職 整形外科部長、スポーツ整形外科部長
資格 医学博士
日本整形外科学会整形外科専門医
日本整形外科学会認定スポーツ医担当 関節外科(肩、肘、膝)、関節鏡手術、スポーツ、外傷
メッセージ 膝や肩関節の人工関節や、肩、膝、肘のスポーツ障害、外傷を中心に約3,000人の手術をスタッフとともに行ってきました。膝の半月板損傷や前十字靱帯再建の鏡視下手術だけでなく、県下では数少ない肩関節鏡、肘関節鏡を用いた手術をよく行っており、肩の脱臼、肩腱板断裂、投球障害などのスポーツ障害、拘縮肩などすべて関節鏡手術(内視鏡手術)で対応可能です。近年の最新治療として、五十肩に対しては手術ではなく徒手授動術(サイレントマニピュレーション)を、肩が挙上できないほど腱板の機能低下した方にはリバース型人工肩関節などを行っています。また先代の部長からの教えで、外反母趾や変形性足関節症、足関節靱帯損傷などの治療も対応しています。スポーツ障害、肩、肘、膝などの痛みでお困りの方は是非ご相談ください。
氏名 藤林 功(フジバヤシ イサオ)
役職 関節外科・リハビリテーション科部長
資格 日本整形外科学会整形外科専門医
日本整形外科学会認定スポーツ医
日本整形外科学会認定リハビリテーション医担当 人工関節、各種関節鏡手術、外傷一般
メッセージ 整形外科領域全般にわたって診療を行っております。外傷疾患(骨折、脱臼、靭帯・腱断裂等)は全般的に対処可能です。関節疾患に関しては関節鏡を用いた低侵襲手術を積極的に取り入れ肩関節疾患(腱板断裂や反復性肩関節脱臼等)および膝関節疾患(半月板損傷や靭帯損傷等)における関節鏡手術を主に行っていますが、肘関節・手関節・足関節疾患に関しましても関節鏡を用いた加療を行っております。また、変形性関節症に対する人工関節手術も行っており人工股関節全置換術に関しましては術後脱臼が起きにくい前方アプローチにて靭帯や筋腱を温存したMIS(最小侵襲手術)手技を行っております。人工膝関節置換術においては症例ごとに全人工関節置換術および単顆人工関節を選択し加療しています。整形外科疾患でお悩みの患者様はぜひご相談ください。
氏名 黒澤 尭(クロサワ タカシ)
役職 整形外科医長
資格 医学博士
日本整形外科学会整形外科専門医担当 手の外科、外傷一般
メッセージ 2021年4月に赴任いたしました。前任地の兵庫県立西宮病院では主に外傷治療に携わっておりましたが、一般外傷だけではなく、救命センターとの連携で交通事故や墜落事故などによる重症外傷の診療も行っていました。その経験を当院でも還元できたらと思います。また、整形外科では外傷のみならず、首・肩・腰の痛みや坐骨神経痛、関節痛など様々な「痛み」について診療を行っています。お体の「痛み」にお困りの患者様はぜひご相談ください。
氏名 大澤 慎(オオサワ シン)
資格 日本整形外科学会整形外科専門医
日本スポーツ協会認定スポーツドクター
日本骨粗鬆症学会認定医
日本医師会健康スポーツ医担当 整形外科一般、骨粗鬆症、関節鏡手術
メッセージ 2023年4月に赴任いたしました。前任地での信原病院では主に肩関節を扱い、前々任地での明石医療センターでは若年者から高齢者まですべての世代の外傷治療、骨粗鬆症診療に携わりました。これからは当院で、自らの趣味であるスポーツも診療に活かし、今までの経験を還元できたらと思います。それぞれの患者様に応じた治療プランを提案できるように従事します。整形外科疾患でお悩みの患者様はぜひご相談ください。
氏名 北村 仁美(キタムラ ヒトミ)
資格 日本整形外科学会整形外科専門医
担当 整形外科一般
メッセージ 2023年4月に赴任いたしました。前任地の兵庫県立こども病院では小児整形外科分野についての診療に携わっておりましたが、その経験を当院でも還元できればと思います。また、整形外科では骨折などの急性期疾患のほか、変形性関節症や腰部脊柱管狭窄症など慢性疾患もあり運動器について幅広く診察する科です。手術加療だけでなく保存的加療(投薬やリハビリテーションなど)での治療も行っておりますので、お気軽にご相談いただけたら幸いです。
氏名 上出 將志(カミデ マサシ)
担当 整形外科一般
メッセージ 2023年4月に赴任いたしました。整形外科ではすべての運動器の疾患を扱う診療科です。診療にあたって、一人ひとりの患者さんと真摯に向き合い、ベストな治療の選択ができるように、患者さんに分かりやすい説明を心掛けて診療に取り組んでまいります。お困りのことがありましたらお気軽にご相談ください。