《指導医ブログ》麻酔と漢方薬(麻酔科医長Dr.岡部)

麻酔科の岡部です。

あまりブログと言うものをしない自分に突然書いてと話が回ってきたので、何について書こうかかなり迷いましたが、今回は麻酔業務の傍らにLife Workとして勉強している漢方薬について話します~。

麻酔と大きくかかわりが無いように思われる漢方薬ですが、香川労災病院のペイン外来で研修させていただいていた間に、いわゆる一般的なブロックや、内服(NSAIDs、アセトアミノフェン、プレガバリン、トラマール等々)、貼付剤で痛みの取れない方に、補助的に漢方薬を処方したのがきっかけで漢方の魅力にはまり、現在では麻酔業務の傍らにどちらが本業かというくらい勉強し(!?)、研究会等にも参加するようになりました。

 

一般的に全身麻酔では手術中色々な麻酔薬を用い、それらの薬で(特に高齢者で)血圧は非常に下がりやすい状態になります。

血圧が下がりすぎた場合に使う昇圧剤にはいくつか種類がありますが、そのうちの1つにエフェドリンという主に交感神経に作用し、血圧、脈拍を上昇させる薬剤があります。

このエフェドリンの成分は“麻黄”という漢方薬にもよく用いられている生薬にも含まれています。

 

     

(麻黄の写真)
イー薬草・ドット・コム
http://www.e-yakusou.com/sou/sou335-1.htm

 

麻黄は“葛根湯”という皆様も一回はどこかで聞いたことあったり、飲んだ経験があるかもしれない漢方薬にも含まれています。

麻黄にある発汗、鎮痛作用が風邪の初期症状や様々な症状の緩和に用いられます(血圧をあげる作用もあるので高血圧がある方、心臓に持病(不整脈や冠動脈疾患)がある方には常用できない可能性がありますのでご注意ください)。

“麻”とついた漢方薬には1種類を除いてほとんどこの麻黄が含有され、“麻”と付かないものを含めると13種類くらいこの生薬を含有しています。

興味のある方はドラッグストアで手にした漢方薬を見てみてください。中に麻黄が入っているかもしれませんよ~。